第36話 犯人は・・?




「ん﹏ん💦・・・。」


「山岡、頼む🙏」


「しかし・・・💦息子の事には

口出したく無いんです。

アイツは・・・あ‼ いえ息子は・・・」


「いやこの間、茅乃の事は謝るよ

騙し討ちみたいな事をしたからな‼


今度は儂の後輩の頼みなんだよ。

後輩も取り引き先の相手からの

頼み事を断ったら

取り引きは考えると言われた

みたいでな‼


見合いだけでいいんだ。

勿論断ってくれていいぞ‼

相手には断る可能性が高いと

言ってあるんだ。」



「雅楽代財閥の会長の頼みだ

会ってくれるだけでいい。


何度断っても諦め無いんだ‼


会ってくれたら諦めるらしい。

君の息子は優秀で私も手放す

気は無い。」


「手放す?」


「ああ、相手は世界に社を持つ

財閥だ。安曇コンツェルンなんだ。」




「知っているよな‼」



「は、はい。しかし

きな臭いウワサもあります。」




「そうなんだよ。

断るにも敵に回したら

厄介なことにもなる。



今調査中なんだよ。

尻尾を掴めば警察も動くだろう。

今 断れば調査も水の泡だ。」



「しかし息子を危ない目には

合わせられません。

私は父親です。」





「ん﹏そうだな‼

確かに・・・。」




「わかった・・・先方には

そう言っておこう。」



・・・







「へ?また見合いですか?」


久しぶりに尋ねてきた父親は

相変わらずきちんとした身なりで

玄関越しに話しかけてきた。


「会長には断っておいた。

安心しなさい

一応、お前が知りませんでした。

は、通用しないから知らせて

おくよ。」


一呼吸おいて俺は返事をした。


「ああ、分かったよ!

父さんご飯は?

たまには食べて行かない?」


「いや、母さんが待ってるから

今日は帰るよ・・・。


あのな奏月💦

お前の人生だ・・・

何も言わない・・が

噂は俺の所迄上がって来る

程々にしろよ。」



「はぁ?女性関係ですか?

誤解だよー‼

まぁ、そのうち分かるだろうけど

貴方の息子です。

信用してください。


昔の様な子供じゃありませんよ。」





「そうか・・悪かった。

噂は尾鰭をつけて流れて行くから

気をつけなさい。」


父親はそう言うとスッと、

背をむけて姿勢のいい姿で静かに

マンションを出て行った。




山岡父は奏月のマンションを

出ると道で

背の高い綺麗な女性とすれ違った。

フッと振り向くと



暗闇から黒い影が飛び出して

来るのが見えた。



✧✧ギラリと光ったものを握りしめ。

その黒い影はすれ違った

女性目掛けて飛びかかって行った。


》》

山岡父の怒号に女性は振り向き

走り目掛けてきた人物にハッとした

かと思うと、足を高く揚げ


“バッシーン“

不審者目掛けて蹴り倒した。


山岡父は‎( ⊙⊙)!!






ぶっ倒れた不審者を足で押さえつけ

その拍子に飛んだナイフを

蹴飛ばした。


狙われた女性は不審者を

抑え混みながら・・・異変に気づく‼


「お前、女か?」

女装をした慶一道は不審者に

驚きの声をあげた。



「ヴヴヴぐぐぐ﹏」

不審者の女はまだ苦しそうだ。

無理もない男と思い込んだ慶一道は

思いっきり蹴り倒したのだから。



「君、大丈夫かい?」

走り寄った山岡父に


「はぃ。怖かったぁ﹏‼」


と慶一道は、女っぽく裏声で答えた。


《え‼怖かった?あの勢いで?》

山岡父は一瞬呆然とした。


「早く “警察“、“警察“‼」


女性(慶一道)の声にハッと

した山岡父が警察に電話をした。


取り押さえられた女は喉蹴りを

くらいバタバタとまだ苦しんでいた。




街灯の灯りが灯る中

赤い点滅したパトカーの赤色灯に

沢山の野次馬が集まった。


ほどなくして救急車も甲高い音

立てながらやって来た。



慶一道を待つ奏月は慶一道が来る

のが遅い事を思い

窓のカーテンを開けた。



するとパトカーがけたたましい

サイレンを鳴らしマンションの

横を何台も通り過ぎた。



“もしや“


猛スピードで奏月が

駆けつけるとタンカーに乗

った女が見え彼女を見て、

呆然とする。



「八重?」


奏月は思わず女性に駆け寄った。



「八重、八重どうして

お前がいるんだ?

どうしたんだよ。」



八重は何も話さず苦しそうに

顔をそむけた。


それを聞いていた刑事が目を

光らせて


「お知り合いですか?

署まで来てお話を聞かせて

貰えませんか?」


「あ‼は・・い?。」

力なく奏月はうなずいた。


ふと目をこらすと

ずっと奥には女装した慶一道と

山岡父が事情を聞かれていた。

その2人を見た奏月は、


「父さん?副社長?・・・

刑事さん 少し待ってください。」



そう言うと奏月は

二人の方へ駆け寄り


「ど、どうしたの?

まさか、狙われたのは?」



二人を街灯の下に奏月が誘導した


その時副社長と山岡父は、

お互いの顔をマジマジと眺めて



今更ながら気が付いた。



「ふ、副社長?」


「あ💦・・・あららら

オホホ・・ホホ?バレた?」



それから警察へ行き事の次第を

話、解放されたのはもう明るく

なっていた。



勿論山岡父にも全部知られた

あの目の鋭さは

何もかも見据えたように

光っていた。

隠し事はもはや無駄な足掻きに

思えた。






犯人は奏月の族時代の知り合い

八重だった。

依織を狙ったのも八重の仕業と

白状したと髭面の強面の

刑事さんが話してくれた。


奏月の彼女面するのが許せなく

外国に捨ててくるように指示した。


あの女も(女装の慶一道)も

彼女ヅラしてベタベタしてるのが

イラついて我慢できずコロそうと

思った。と自白したらしい。


寧音も狙ったが、未遂に終わった

決行しょうとしたら、外国へ

帰ってしまった。



「まさか😱八重が犯人だっ

たとは?確かに俺の事が好きだと

告白された事もあった。」



「ま、まぁ!良かっただろ

依織が助かったんだから・・・な‼


落ち込むなよ。」


奏月の後輩の彼女八重は俺狙いで

後輩と付き合っていたと、

八重自信から聞いていた。


しかし少なくとも

八重は知り合いだ・・多少は落ち込む。



「は・・い。

副社長にまで危ない目に合わせ

申し訳ありません。



俺がフラフラしていた

せいで・・」




「アハハハハま、まぁいいじゃないか‼

全部固唾いたし、これで依織と

元通りじゃないか‼

良かった良かった。」



「ええ。まあ」


「なんだなんだァ、案外早く

固唾いて拍子抜けしたのか?

アハハハハ俺が相手なんだぞ

チョロイチョロイ」



「ええ、今思うと副社長に怪我

させたらと思うとゾッとしますよ。」



「ああ、タイミング良く山岡父が

来てくれたもんだよ。」


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