第14話 ごめんね結衣ちゃん



其れから奏月は二週間の出張に出た。

副社長付きの第一秘書だから

共に行動を強いられる。



奏月

行ってくるね。

寂しいかもだけど海外だから

LINE出来ないかも


気が抜けない仕事なんだ

大仏部長も一緒だからゴメンな。



依織

うん、聞いてる

大きな取引なんでしょう。

頑張ってね。

いってらっしゃい。



私はと言うと、結衣ちゃん達

と映画に行ったり

買い物したり仕事を頑張ったり

で二週間なんてアッとゆうまに

過ぎて行った。



その日の午後、副社長の車が

会社の駐車場に帰って来たと

聞いた。



玄関脇を覗いて見ると副社長に続き

奏月がピッとした態度で入って来た

ウワァァァァァホントの二重人格じゃ 無かろ

うか?と思う程徹底してる。


たまたま隣にいた山田真奈先輩が


「ほーんと堅物!

据え膳も食えない男‼

つまんないワ」

フゥ、と深いため息を

吐いた。


みんなポカーンとして真奈先輩を

見送った。


「でも素敵よね」


「 うん、カッコイイけど、

彼女いるらしいよ。」

依織の心臓がドキドキと脈打つ

のが分かる。


「えーホント?社内?」


「誰?誰?」

ドキドキ ドキドキ

依織が黙って聞いていると

「まさかぁー依織ちゃん?」


「いっかホレ

山岡さん依織を、追いかけてた

事あるじゃん?」


そこに居た全員が依織を見た。


「あーあったね。

「あった、あった‼」

「でしょ‼当たった?」


依織は///>_<///ヤベエ

ド、ドウショウ


「あら、違うわよね!」


「エッ‼ (⊙⊙)‼」



総務課の御局様がメガネを人差し指でピッと挙げ


「依織ちゃんの彼氏見たもの

私の好みとは程遠いけど

そりゃ元気良さそうな

俺様だったもの‼」


「エッ‼何処で会いました?」


依織は何処で人が見てるか分からない事に驚いた。


「あら知らなかったの?

この間2人で仲良く買い物してた

じゃない。


同じ歳だからどーのこーの

って‼

聞いたんじゃないわよ

聞こえたのよ。


私そんな趣味ないから

同級生?」


「えっ・・・と‼

ハァーハッハッハッハハッハッハッハ!!

個人情報なので‼」



「へえー以外ね。」

みんな物珍しそうに聞いてくる。



「なーんだ違うのか!」


「残念!!」

何処そこから声があがる。

以外な助け舟に驚きながらもホッと

しつつの心臓バクバク


今バレたら、真奈先輩にどんなに

恨まれるか分かったものじゃない‼

真奈先輩が彼を狙ってるのを知って

るのに・・・それだけでも気が引ける

のに、ヤバい‼



結衣ちゃんがプンプンして

「 教えてよーー

水臭い、私と依織の仲じゃんか!」

と怒るので彼とのツーショットを

見せた。


「名前、何処の人?何してる人」


結衣ちゃんは色々聞いてくる

「奏、同級生!普通の会社員だよ。」


結衣ちゃんはカッコイイ、カッコイイ

の連発だった。


『ごめんね結衣ちゃん、いっかきっと本当の事、話すからね』


と心で何回も謝った。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る