第13話 少し前へ
「ᴳᴼᴼᴰ ᴹᴼᴿᴺᴵᴺᴳ
聞いた?聞いた?」
会社に着くなり結衣ちゃんが飛び
付いてきた。
「え‼今来たばかりだょー
何?」
依織はパソコンの前に座り
電源を入れた。
「真奈先輩、フラれたみたいよ。」
結衣ちゃんは
ニカカと嬉しそうに話しかけて
来る。
「なんで結衣ちゃんが知ってるの?」
「だってサ、山岡さんの話
したら、 ゚皿゚)キ─︎─︎ッ!!
あんな男知らない‼」
って怒鳴り散らしたんだって
よくよく聞いたら・∵ブハッ
置き去りくらったらしいよ。
馬鹿だね!誰もそこ迄聞いてない
のにカカカ」
「え💦、そうなんだ💦。」
結衣は、依織が嬉しくも無さそう
な、顔に疑問を持った。
「ん?もしかして知ってた?」
「えー、知らないよ。」
『ヤバい、結衣ちゃんカンだけは
いいんだよね。』
「ん?な〜んか怪しい〜な‼
ソレに今日やけに綺麗じゃん
なんかあった?
彼氏でも出来た?」
「ハハハ結衣ちゃんな、なに
言っちゃってんのぉアワワ」
「ふうん、まあいいけド・・・。」
結衣ちゃんは腕をくみ、
白いシャツに
ストライプ柄のグレーのベスト
膝迄の同じストライプ柄の
総務課の制服を着て、
興味深々で依織を見ながら
“ふ〜ん“
と言いつつ上から下へと目を
はわせる。
「結衣ちゃん、ヤメテ‼
怪しくナイから・・・」
「ハイハイ。」
何となく見透かされてるような
バレてるような雰囲気
私って誤魔化すのヘタだからなぁ
と思いつつも
結衣ちゃんはそれ以上
突っ込んで来ない事にホッとした。
結衣ちゃんと二人飲み物を買いに
出たら向こうから副社長と奏月が
颯爽と歩いて来た。
結衣ちゃんが肘をクイクイ
奏月と目があったが結衣ちゃんと
2人横に並び頭を下げる。
副社長は軽く手を挙げ、奏月は前を
見て何食わぬ顔で去って行った。
少しガッカリしていると
「な〜んだァ
きっと依織と何かあったと思った
のにザンねーん!」
結衣ちゃんの方がガッカリして
いた。
結衣ちゃんはペロッと舌を出して
「実はね、金曜日の夜
依織飲みすぎてテンション高かった
んだよ。
私まだ電車の時間あったから
心配してついて行ったの
そしたらさ直ぐ電車来て依織は
直ぐ乗って、そしたらその後
山岡さんがその後を追うように
走って同じ車両に
飛び乗ったんだよねー」
チャリンチャリンチャリン
2人分のお金を自販機に投入
カランカランゴロン
「プチッだからさーゴクッ
てっきり上手く行ったのかな〜
って思ったワケ」
結衣ちゃんはカルピ〇ウォーター
を飲みながら話て来た。
「へ、へぇ〜
あハハハ ハッそうなんだー
ゴメン、心配してくれて
ありがとう。
し、知らなかったな﹏ハハハ」
依織は何時ものミルクティを
プチッと空けながら結衣の
話を聞いた。
「実は、真奈先輩ホテルに
山岡さんと入ったって
話をしてたから
電車で私、山岡さん見ましたよ。
話もしましたけどぉ〜。
って言ったら、赤い顔をして
ホテルに置いてけぼり食らった
事、 自分でバラしたって理由
アハハハハ
よっぽど結婚焦ってるよね
前の旦那よりハイスペック男子
捕まえて見返したいのかな‼」
「ふ〜んそうなのかなぁ」
ゴクン
「ねぇねぇ依織私達も早く
結婚相手探そ〜
私、目星付けてるから頑張るぞー」
「知ってるよ、当てて見ようか!
営業部、箕谷昂輝‼」
♡(///>_<///)え💦
「当たった?」
「し、し、知らない!」
パタパタと結衣ちゃんは総務課
へと逃げて行った。
「あー、あんな分かりヤスッ」
ピコーン
LINEのあかりがついた。
奏月
お疲れ様
愛してるよ。
依織
さっき知らん顔をしてたから
落ち込んだよ!
少しショック!!
奏月
じゃあ抱きしめてキスして
いいのか?
依織
そんなの駄目に決まってるよ。
さっきの落ち込みは何処へやら
依織は直ぐ元気になった。
今日の夜食事の約束をした。
最近副社長とよく行くカフェの
料理が美味しいらしく
誘ってくれた。
奏月はデートの時は悪っぽカッコイイ
姿で現れるから会社の人にガチ合って
も怪しまれない。
まるで別人。
でもカッコイイのは一緒だね
だって悪の方が本物だもん。
今日の夜食事をしながらお互いの
事を話した。
奏月がグレた訳
家族構成
好きな食べ物、飲み物
お互いの未来について・・・
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