第38話 結衣ちゃんと依織
結衣ちゃんと、今日は食事をする。
結衣ちゃんの誕生日🎂
夜景の見えるレストランを予約した。
奈緒も誘おうと依織は、提案したが
相談もあるし2人の方が良いと
結衣ちゃんが聞かなかった。
2人仲良く身嗜を整えて
エレベーター前迄来た時に
奏月と部長が並んで降りてきた
二三歩遅れて大仏部長。
颯爽と歩く部長と奏月にすれ違う
時、奏月の手が優しく依織の右手を
包んだ。
「エッ‼」
「どした?依織?」
結衣ちゃんの言葉に奏月が振り返り
「あ、アハハハハ
なんでも無いよ。」
と依織は冷や汗
部長が振り返り、(ー_ー;)フウ〜と
呆れた顔をした。
「あ‼そうだ‼」
結衣ちゃんは部長と奏月に駆け寄り
「部長、部長‼
私たち、週末沖縄行って
彼氏ゲットしてきマース。」
「あらあら
楽しみねー良いなぁ!」
部長はニコニコして結衣ちゃんを
見ていたが、奏月はゲッとした顔を
して依織を振り返った。
『沖縄? 彼氏ゲット?本気か?』
依織は、バツが悪くて
「やだな、嘘ですよ﹏
沖縄には行きますけど・・・」
奏月は怪しい目で、依織を見た。
依織は(◍•﹏•)ヤベ
部長は、そんな奏月をチラ見
しながら
「二人で行くの?」
「受付の、奈緒も一緒なんですよ。」
「ああ、この間3人で副社長室を
覗いていた子ね。
3人とも可愛から・・・ちょっと
心配ね。」
「でしょう。
依織は飛び抜けて可愛いから
・・・どうでしょうね。」
ユイちゃんは奏月を挑発するよう
に見た。
奏月は『うっ‼』
部長は、
『挑発に乗ったら駄目❌』
奏月に目で合図を送りながら
「そう、行ってらっしゃい。
シークワーサーのドレッシング
待っているわよ。
娘達が大好きなのよ。
美味しい食べ物沢山あるから
いっぱいたべてらっしゃいね。」
「は〜い。尊敬する部長には
お土産
いっぱーい買って、
きまーす。」
「フフフ楽しみにしてるわ。」
そう言いながら部長は
奏月の背中をポンポン
と叩きながら又2人は歩いて玄関
の方に消えていった。
「チエッ﹏少しは慌てるかと
思ったのにね。」
結衣ちゃんは肩透かしを
食らったように残念な顔をしていた。
「もう、結衣ちゃん‼」
「ヘヘッ、明後日楽しみだね‼」
そう言いながら2人は街へと歩き
だした。
2人はレストランで食事を楽しみ
ケーキ屋さんに寄って
ショートケーキを買うつもりが
デッカイ、フルーツもりもりの
ケーキを買って依織のマンション
へと向かった。
「所で結衣ちゃん、奈緒を誘っちゃ
駄目な理由は何?
そろそろ教えて‼」
「うん・・・」
ボキッバキバキバキ
バシッ、バシッ、バシツ
2人の後ろから意味不明な音が
した。
何かの格闘技の戦いの様な音‼
依織が振り返ると
\\早く早く‼逃げろー‼///
と誰かが声をかけた
依織と、結衣は慌ててマンションに
飛び込み警察に電話をかけた。
「け、け、喧嘩です﹏
早く、早く来てくださーい」
まだバシバシ バシバシと音が
していた。
ユイちゃんも目を丸くして
「なに?何?何?」
「分からない‼ブルブル
実はね、京都旅行に行った日
私、外国船に乗せられそうに
なったの‼
きっと私を狙ったんじゃ無いかな!」
「タクシー呼ぶから
結衣ちゃんは私と離れたが
いいよ。
絶対‼ 危ないから。」
「ええ‼やだ‼怖い‼」
「ねえ・・・ユイちゃん
その・・・
ユイちゃんのバックの中の
丈夫そうな赤いヒモ・・・なに?
何に使うの?」
「エッ‼
・・・依織
気づいてたの?みたの?」
「違う。
見たんじゃない!
偶然見えたの‼
それって・・・私を・・・」
依織は、部屋の前まで来てドアを
開けなかった。
ユイちゃんの思い詰めた瞳が
依織をみつめた。
「もしかして奈緒を誘わなかった
本当の理由って・・・」
「依織・・・」
ジリジリと後退りする依織に
ユイちゃんは呆然と立ちつくす。
「だって、仕方ないじゃん。
仕方なかったの。
買わないと・・・
いけなかったのよ。
依織が悪いのよ。」
結衣ちゃんはジリジリと迫って来る。
「私・・・結衣ちゃんに何かした?
なぜ?私を狙うの?」
「気付いて無かったの依織」
「ごめん結衣ちゃんに
恨まれるような覚えが無いよ
私、何をしたの結衣ちゃんに?」
「ふーんニヤリ
あんな事言っておいて
覚えがないの?」
結衣の目はキツく依織を捉えた。
依織は恐怖でジリジリと後ろへ
後ずさる。
結衣ちゃんに恨まれるような
何を言ったのか?
必死で考える。
「だって、誕生日祝ってくれるって
昨日ゆうから ゴンの散歩用の
リード買いに慌てて、
ペットショップ行ったんだよ
朝早く、
お母さんに頼まれていたし・・・。」
ユイちゃんのバックの中から散歩用
のリードが出て来た。
「ホレ、コレでしょ
赤か、青か迷ったんだよねー
ゴンは男の子だし、赤は無しかな
と思ったけどヤッパリ赤が良かった。
悩んだよねーウンウン」
嬉しそうにはしゃぐ結衣ちゃんに
依織は気抜けしてぐったりと座り
込んだ。
「もう、ユイちゃん
マジ怖かった〜」
「えへへゴメン‼
あんまり依織がビビってるから
チョット、悪ノリした。」
ᕕ( ᐛ )ᕗヘヘッ
しばらくして警察がやって来て
事情を説明した。
このあたりのパトロールを強化して
くれると約束して貰って
依織も結衣も一安心。
その夜は結衣ちゃんにお泊まりして
もらった。
山岡父は奏月の彼女が、
オーキッド化粧品総務課
芦田依織20歳
と調べあげた。
勿論どんな娘か気になってはいたが
彼女の事が心配になって、コッソリ
護衛をしていた。
ケーキを買いに店に入った彼女の
後を不審な2人連れが付けているの
が遠目に見えた。
後を付ける不審者を私は付けた!
目の前にマンションが見えた時
男達の足が早足になった。
私は追いつき首根っこを握り跳ね
飛ばした向こうも剣術を使い
応戦して来た。
しばらく格闘が続いた時、彼女が
様子を見ようとして振り向いた。
\\早く早く‼逃げろー‼////
私は思わず叫んだ‼
正直相手が二人だからやられな
かったが、三人なら私は
生きて無かったかも知れない。
プロの殺し屋だったかもと思う。
🦉
「まだ起きないか?もう三日だぞ」
慶一道は坂田の部屋を特別室に
移していた。
「ああ、もうこんな時間ね。」
時計は12時をさしていた。
そこには山岡父、部長、慶一道
奏月がひかえていた。
昨日の事と坂田の事を切り離して
は考えられなかった。
事件の切り口は八重か坂田の
2人にあると思えて仕方が
無かったからだ。
「う﹏うん・・・」
その時坂田が目を覚ました。
朦朧とした夢から坂田が正気に
戻ったのはそれから一時間後
そして坂田を取り囲む4人に
驚きの事実が話された。
「あ、あ、あ
!
彼女は山岡秘書、君に依存
している。彼女は狂って・・・る。
鬼の様な性格を持ち
片方では、天真爛漫な元気な
女性が時々現れるんです。」
えっ‼
一同驚きの声をあげた。
「それって‼」
部長は眉をひそめて聞いた。
「まさ・・か?」
「はい。部長がお考えの通り
今彼女の中には・・・
二人います。
解離性同一性障害なんです。
一人は血も涙も無い冷酷な女‼
我儘で赤い血を見るのが好きで
やりたい放題。
もう一人は明るく元気で
お喋りな女の子。」
「つまり、二重人格か?」
副社長が顎を擦りながら
マジかよという顔をした。
「お嬢様は気づかれました。
奏月様の女遊びのペースが
早い。
これは目くらましなのだと
そして依織さんを守る為
なんだと。
お嬢様は感が冴えておられる
早く依織さんを守らないと
私がお嬢様を説得しょうと
しましたが・・・
その前に制裁されてしまいました。
彼女は危険な女です。」
「それは本当か?」
奏月が坂田に攻め寄る
「やめなさい!
坂田君は骨折しているのよ!!」
部長が奏月の首根っこの
背広をグッと掴みひきづつた。
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