Ripe不機嫌な俺様彼氏のご寵愛

第24話 連れ去り

依織と一緒にマンションを出る。

久しぶりにワクワクした。

依織も凄く楽しみにしてい

たせいか嬉しそうだ。

列車に乗って京都に向かう。

俺は前日の仕事がハードだった

せいかウトウトと眠ってしまった。

随分ねていたのか、景色は賑やか

しい街とはちがい風情のある

風景にかわりつつあった。

しかし依織の姿が見えない。

トイレかも？と思い依織を待つ、

然し何分たっても依織は帰って

来なかった。

1つ前の駅で降りたのなら

岐阜か？

何処でおりたのか？

列車は、止めようと思っても止まらない

いよいよ京都に着くころ、アレ？

依織の財布が椅子の下に落ちてい

るのが見えた。

あのケチっぽい依織が財布を

落とす訳が無い‼

一円すら譲らない彼女が･･･💦

俺との旅行が嫌になったのか？

急に？あんなに楽しみに

していたのに･･･

まだそんなに時間は経っていない

方向オンチな依織のために、

シャッにGPS機能の薄いバーコード

を張っていた！

勿論依織は知らない。

携帯を取り落としながらクイック

してみる。

動きが早い！車で移動して

いるのか？

一応警察に事情を話、捜索願いを

出した。

GPSは、京都の港に向かっている。

警察はスグ検問をしてくれた。

港近くで確保したと連絡があった。

車からは数人の外国人の男女が捕まり

依織は薬で眠っていた。

ホーッ💨フウ

俺は膝から崩れ落ちた。

事情聴取があり一応、依織は病院へと

救急車で運ばれた様だ。

依織も色々聞かれたらしく

俺との恋人宣言に、警察はそれ以上

俺の取り調べは終わった。

急いで病院へと向かう。

依織はショックを受けていたが

俺の顔を見ると安心したように

泣き出した。

ほんの1時間位の出来事だったが

何日も過ごしたような絶望感と、

恐怖が襲っていた。

今思い出しても、ゾッとする。

警察からの情報だと、前日

バーで声をかけてきた若い女に

外国船に乗せるように

言われた。

謝礼金500万を渡すと言われた。

「乗せればいいのか？

それだけでいいんだな‼」

と聞いたら

「頷いた」

たったそれだけの取引だった。

ほんの5分しか話てない

最初は冗談だと思っていた、

しかし500万見せられその内

100万手付け金として渡された。

成功したら同じ場所で成功報酬の

残り4百万受け取る約束をした。

ただそれだけだ！」

俺達が旅行にいく事を知って

いるのは大仏部長、副社長･･･

それと、もう1人会長･･･だ。

依織は、誰にも言って無い。

うぅぅ･･･って事は俺絡みか？

GPS付けて居なかったら依織は

今頃外国船の中だ‼

金を握らせその道の者に頼めば

どうにでもなる。

客として乗り込む奴だったら

調べようが無い！

誰だ？誰なんだ！

「奏月、顔怖いよ、私の事

だったら大丈夫。」

「あ💦💦そ、そうか･･･」

依織には、そう言ったが俺は

そいつらを許せない。

放っておくと最悪の事態に

なってしまう･･･

とにかく予約していた旅館には、

キャンセルを入れ違うホテルに

チェックインをした。

楽しみにしていた露天風呂には、

入れない残念な事になったが、

それは依織も納得してくれた。

俺は直ぐ

「副社長お話があります。」

洗いざらい副社長にぶちまけた。

「分かった、着いてから聞く‼」

ホテル名を教えた途端ブチッと

切れた。

多分飛び出して来ているのだろう。

それから暫くすると依織の表情

も明るさが戻って来た。

少しホッとした俺がいた。