第30話 因果応報
寧音とは、店で会い、気が向いた
時デートする。
映画だったり、飲みだったり
たまに大学で顔を合わすと
食事したりした。
付き合っていると言う噂を消す為
俺達は遠い親戚という事を
友人達に寧音が話しているらしい。
お互い羨ましがられていた。
しかし俺たちはセフレな、友人
友達であり、セフレ。
気が向いたらそういう事をする。
上手いことに
なんせ俺達は男であり、女‼
必要な時ヤリたい事がデキる。
頻繁に合うようになったのは、
卒業と同時に寧音はイギリスに
ある支社へと配属が決まった頃。
俺達は別れを惜しむように
お互いを求めた。
それはセフレとの別れ
友達との名残惜しい気持ち・・・
恋愛感情とは違う何か
それは同類との別れという方が
ピタリと来るかもしれない。
それからお互いを精算して
俺は就職と同時に寧音と別れ
寧音もイギリスへと旅立って
行った。
寧音は、結婚を避けるため
「もっと色々勉強したい。」
と祖父に頼み込み
逃げ出したと言うわけだ。
まあ、俺がアドバイスした事は
言うまでもない。
🦉
「俺にいい考えがある。」
副社長が言い出した。
「炙りだしだ。
奴らからターゲットを依織から
俺の知り合いに変える。
何があっても依織と接触は、ナシ‼
いいな、奏月、依織を守り
たいんだろう。」
「勿論です。」
そう言って替え玉に現れたのが
雅楽代寧音だった。
京都から帰って直ぐ
こんなに早く行動起こすとは
思ってもいなかった。
話は早く進んでイギリスから
仕事で帰って来ていた寧音が
現れた。
副社長は、
「お前ら知り合いだろ。」
寧音も俺もビックリ‼
副社長は何もかもお見通しだった。
そう言えば大仏部長も
俺がヤンキー上がりだと知っていた
っけ‼
「あ💦ああ、はい。
大学の、同級生・・・で・す。」
「そ、そう、仲良しだったの‼」
寧音はぶっきらぼうに吐き捨てた。
「ふう〜ん、まあ、
仲良しだろうな‼」
意味ありげな含み笑いを浮かべ
「まあ、寧音お前の遊びも
雅楽代家の血筋だしな。
責めないよ。ハハハハハ
俺なんかモロにウチのDNA受け継
いでいるし
遊び放題だしな!!アハハ」
大仏部長は、深い溜息をはいた。
副社長の遊び癖を知っていたからだ。
呆れて物も言えない!!
「奏月、ドアを閉めて‼」
部屋の中は、寧音、俺、副社長
部長の4人になった。
「何で寧音なんでしょうか?」
俺は副社長の従妹の寧音を、
危険な目に合うのが分かって、
いるのにあえてターゲットに
選ぶのか不思議だった。
「う・・・ハハハハハ、ハハハハハ
寧音は武道は何でもやっている。
インターハイにこそ出なかったが
それぐらいの腕を持っている。
寧音に話したら
面白そう、って飛びついたってワケ
昔からお天馬娘だったからな
「デモ・・・微妙よね。
奏月に本気の恋人が出来るなんて
・・・なんか複雑‼」
寧音はビミョーな顔をしていた。
「まあ、寧音さん。
奏月の気持ちは本当に
真剣なんだから
応援してくれませんか?」
大仏部長は、にこやかに話す。
「はい・・仕方ないです部長。
わかりました。
昔のよしみで‼」
そんな感じで犯人探しが始まった。
いくらターゲットを変えたからと
何も変わる訳もなく
守る相手が依織から
寧音に変わっただけだ。
しかも・・・依織が狙われないと
言う確信も無い。
早く捕まえて、カタをつけたい。
それ迄は依織に誤解されても
寧音のそばを離れる分けにも
いかない。
ターゲットが変わった今
寧音を彼女を守らねばならない。
寧音といる事が裏を返せば依織を
守る事になるんだ。
納得いかない自分に、そう言い聞か
せ、無理やり自分を納得させた。
犯人を依織から遠ざけねば・・・。
俺に恨みを持ってる奴と
俺は思っている。
なぜなら色々やらかして来たからだ。
黒歴史が半端ない!
因果応報、した事は自分に
返ってくる。
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