第2話 依織との出会い。

「うおおりゃあー」

地を這う掛け声と一緒にブォン


"グエッ"

1本背負、俺は駐車場のセメント畳

にボカッと叩き落とされた!


ピョピョピョ頭の上を

ヒョコがグールグル!^𖦹 ·̫ 𖦹^キュ~

「うっそーだろぉ‼」




「オバサンだからってなめんなよ

こちとら名前張った時期だって

あんだからね!

あんたも"族"あがりなら

おいゴラァ根性見せろ‼」


うぐぐぐぐぐ

(族、なぜそれを知っているんだ

よ。)




WWWせ、背中が痛いイタイ!

余りの痛さに動けなかった。

あんな痩せた体の何処にこんな力が

あんだよ﹏Www



「親父?親父から聞いたのか?」



「はァ! あんたのお父さんは

チクっ たりしてないわよ!

あんた見てたら分かるから、

しかも

良くこの会社入れたわね!

ソッチの方が疑問!!だわよ。

ってかアンタの父親誰よ‼」




え、しらねーのか?

「だっ﹏誰でもいいだろ‼

知らねーよ‼」



「頭冷やしたら来なさい!」


彼女は赤いパンプスを履き黒いスーツ

に、軽いウエーブのかかった栗色の

髪を揺らしながら赤い唇でニタリ


「私に歯向かうなんて

仕事こなしてから言いな!

井の中の蛙!!」

と言い残して颯爽と歩いて消えた。


「ふ﹏っ‼何者だ‼」


俺は又コンクリートの上にバタッと

たおれていた。


「だ・・・大丈夫?」


柔らかい声がした

ん?

俺は閉じていた瞼をパチリと

開いた。


丸い顔をしたぽっちゃり系の

可愛らしい子が覗き混んできた。


「誰?」


ゆるふわパーマで腰までの髪

クリクリお目目のぽってりとした唇


《ウワッ‼ マジタイプ》

と心ではドストライク!の彼女に

いつもの癖がでる。




「君、見てた?・・・の!

ちなみに体重どんだけ?

足まるくない?」



彼女は、俺の言葉に

びっくりしていて・・・

足をパタパタと隠しにかかる。



初対面なのに口が勝手に動いた

照れ隠しなだけだがもっと言いよう

があった・・・だろうに‼



「たァ、体重はぁー、

・・・言えない‼」



彼女は近くにあった自販機に

走りアツアツのブラック珈琲を

差し出して来た。

俺の好きな、いつも飲んでる

ブラックコーヒー


好きなメーカーの・・・

よく知ってるな!俺はこのコーヒー

しか飲まない、しかも

ホットどんなに暑くてもホット

ただの偶然だろ。


「おおー、気がきくじゃん。

ありがと‼」


左手を見ると甘そうな、

砂糖たっぷりミルクティーを

握っていたから

「ほらほらー

ぽっちゃり系の好きそーな飲み物

だな‼ハァーハッハッハッハハッハッハッハ!!

またまたデブるぞ!

ん﹏70㌔」

ブンブン



「じゃぁ﹏85㌔」

ブンブン


「そっか‼75㌔‼」

彼女は顔を赤くして、

「5?㌔ーー‼バタバタバタバタ」

と走って行った。


俺はブラック珈琲をプチッと空けて


「なんだ、太ってないじゃん。


はぁ〜

嫌われた・・・よな‼


と頭をかいた。




「可愛いかったなー!」




背広をパンパンと叩いて副社長室へ

と足を向けた。


部署に帰ると大仏恋子部長が

顎でクイクイ


俺は彼女の後ろをついて行き

エレベーターに乗り30階から

1階へ降ろされた。


吹き抜けを抜け会社の入口に

立たされ1日中頭を下げさせられた。


(これってパワハラか?

いやいや彼女も1日頭を俺と下げて

いた。違うか?躾か?)




午後5時になると部長は、一日の

流れを教えてきた

お客様取引先で

頭を下げる事で得る物があるのよ。

と説教をかましてきた。



チッ始まったよ

BBAの説教!

俺はダラダラと反抗する態度

でBBAを見た。


腰に手を当て呆れたように

俺を見下げ説教は続く!


「貴方はもう、社会人なの‼

世の中にルールがなければ

どうなる?

守らないとどうなる!

何時までもガキじゃいられ

ないのが分かんねーか!!


同じ様に会社にもルールがある‼

1人みだせば会社全体がそう見られる。信用を無くすのよ。

見なさい社員1人1人生活があるし

ルールがあるなら守る義務もある!


会社も社員の生活、社員の

家族を守る義務を背負っている


私も社員を守るわ

やる気が無いなら明日から

来なくていい。

副社長の秘書なら副社長と

同じレベルで見られる。

副社長は会社のリーダよ

肝に命じなさい。


あなたの行動で副社長も

格が決まるのよ!

秘書は分身!!


厳しい口調ではあったが、的を

得ていた。


・・・説教カマス間中

部長は目をくり抜く勢いで

俺を睨み付けてくる。



俺も色々反省もする。

睨まれたからじゃない

部長の話に最もだと思ったからだ。



「すみませんでした。」


俺はこの時、部長には叶わない

そう思った。


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