1.今ならまだ間に合うかもしれない

  扉を閉めたばかりで 階段を下りる靴の音が響いてる

  傘を差し出す気持ちのゆとりも

  追いかけていたあなたの姿も見失っていた

  だけど今夜は静かに明かりを消します


  最後に見せた あなたの優しさを

  無駄にしないで すべてを雨に流します

  こうなることを二人 どこかに望みながら

  ずっと回し続けてしまっていた かみ合わない歯車


  怒ったこと 笑ったこと 楽しかったこと

  みんなこの部屋に置いて行くけど

  忘れたりしません だから私のことも忘れないで



2.今から違う道を歩き始める 

  積み重ねた思い出を 一人片付けるにはふさわしい心境

  さよならの言葉も交わせなくて

  部屋を後にするあなたも見送れなかった

  だけど今夜は静かに朝を待ちます


  濡れながら歩く 消えかける明日を

  心に刻んで すべてを雨に返します

  そうすることが二人 お互いのためだと

  どちらからも言い出せなかった 傷つくのを恐れて


  泣いたこと 話したこと うれしかったこと

  手荷物しか連れて行けないけど

  涙は見せません あなたの優しさに報いるために

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