感謝

1.名もない花は 誰を待って咲いている

  もしも巡り会わずにいても 幸せですか


  一人になることの淋しさは 光を閉ざされたように冷たい

  この世界に帰ることを 望んではいなかったのに

  ただ今は待ち続けます 再び扉を開けてくれる人を


  ほんのひとときでも あなたは明かりを与えてくれた

  腕の中でさえ 過去を振り切れなかったけど

  涙の味を少しでも 薄くしてくれたことに感謝しています

  だからこれ以上苦しませるわけにはいきません

  


2.名もない人は 誰を待って震えている

  もしも巡り会えるとしたら 耐えてみせる


  過ちを呼び起こす辛さは 炎を消されたように寒い

  涙が枯れ果てたとしても 記憶は無くせないのに  

  希望を描き続けます はかないものだと知っていても 


  作り話だとしても あなたの優しさに触れられた

  心の中にさえ 私のいる透き間はなかったけど

  温かい安らぎを 分けてくれたことに感謝しています

  だからこれ以上名前を呼ぶわけにはいきません 


  こんな日が来るのを 二人の距離に教えられた

  夢の中にさえ 手を取り踊れなかったけど

  縛られた切なさを ゆるめてくれたことに感謝しています

  だからこれ以上後を追うわけにはいきません

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