傘を回して

1.心が風邪をひきそうな 寒い秋の雨が降る歩道を

  一人で歩くときには 子供の頃歌った歌を

  口ずさみながら 傘を回しながら歩いてみよう


  傘に当たる雨のリズムに乗せて 飛び散る滴をメロディーに

  濡れた足元だって気にならない 暖かい思い出が蘇る


  ランラン あてもなくどこまでも行こう 

  ランラン ひたすら歌い続けて  

  だんだん思い出すでしょう 楽しかった雨の日のシーン

  やがて傘の色があたりに散って 沈んだ街も歌い出す

  


2.気持ちも濡れてしまいそうな 静まり返った暗い色の道

  一人で歩くときには 明るい靴が似合うはず

  隠れた小鳥を 呼ぶように傘を回して歩こう


  走り去る車の音をリズムに 跳ね上がる雨をメロディーに

  水溜があっても気にしないで 楽しい気分に浮かれながら


  ランラン あてもなくどこまでも行こう

  ランラン ひたすら歌い続けて

  うつむく花も顔を上げ 震えた木々も踊ってくれる

  傘から飛び出す横色の線は 華やかに街を染めていく


  ランラン あてもなくどこまでも行こう

  ランラン ひたすら歌い続けて

  声は傘の中響いて 濡れた歩道に溶けながら

  暗い街を塗り替えて行ってくれる 弾む足取り雨の街

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