痩せた心

1.街の明かりが寂しくなるにつれ 

  あなたが私を包んで行く

  断ち切ろうと飲みに出掛けたのに 

  それさえも許されないの

  夜風は火照った体に心地いいけど 

  引きずる過去の重さにふらつく足元


  空しさが足にからんでもう歩けない

  手を上げ拾うタクシーの中で

  口からこぼれるあなたの住所


  流れる車のラジオに 遠い日の記憶が浮かんで

  流れる街のネオンは 見失ったあなたの幻

  飲み過ぎたせいと 冷静を装ってみても

  忘れたい会いたい 忘れたい会いたい

  あなたが唯一残して行ったものは 痩せた心を今も締め付ける苦しみ 



2.街のざわめきどこか消えるころに

  孤独の寒さが私を覆う

  会って見ても何も変わらないのに

  それさえも解らないの

  どんな顔してあなたに会えばいいのだろう

  思い巡らせて見ても空回りするだけ


  引き返すなら今のうちと別の私

  うつむきながらタクシーの中で

  出口のない迷路を歩いてる


  流れる窓越しの色は 見つけられない今の気持ち

  流れる車内の空気に 過ぎていく時間の早さ感じ

  見つめる指先に あなたの温もり捜す

  忘れたい会いたい 忘れたい会いたい

  あなたが唯一残して行ったものは 痩せた心を今も締め付ける苦しみ 

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