概要
百万石の大名だと思っていたのに、借金まみれの弱小藩だなんて聞いてない‼
さて! これから拙者が語りますのは江戸時代に実在した(マイナーすぎてだれも知らないけれど)スーパー名君・土方義苗さまの少年時代の物語でございます!
なぬ? 名前の読み方がわからない? ヒジカタ・ヨシタネでござるよ! 新選組の土方歳三とはいっさい関係ありません!
義苗さまは、13歳(今の11~12歳)。伊勢の国(三重県)・菰野(こもの)藩のお殿さまでござる。ご隠居の雄年(かつなが)さまにオモチャやお菓子を買いあたえられ、江戸の屋敷でぜいたくな暮らしをしていました。しかし、そんな若殿さまにも悩みがあったのです。
「オレは殿さまなのに、ご隠居さまが全部決めちゃうから、なんにもできない。領地の菰野に行ったらダメだとも言われている。家来たちはなぜかオレによそよそしくて、相談に乗ってくれる味方もいな
なぬ? 名前の読み方がわからない? ヒジカタ・ヨシタネでござるよ! 新選組の土方歳三とはいっさい関係ありません!
義苗さまは、13歳(今の11~12歳)。伊勢の国(三重県)・菰野(こもの)藩のお殿さまでござる。ご隠居の雄年(かつなが)さまにオモチャやお菓子を買いあたえられ、江戸の屋敷でぜいたくな暮らしをしていました。しかし、そんな若殿さまにも悩みがあったのです。
「オレは殿さまなのに、ご隠居さまが全部決めちゃうから、なんにもできない。領地の菰野に行ったらダメだとも言われている。家来たちはなぜかオレによそよそしくて、相談に乗ってくれる味方もいな
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!水戸黄門の少年版。でも侮るなかれ。史実に裏付けされてます。
祖父の雄年も、父の雄貞も、主人公の義苗も皆、実在の人物でごじゃる。しかも、雄貞は田沼意次の子との設定は事実。
と先のレビュアーが書いていたので、読後にWikipediaで調べたら、そのようでありました。
しかも、菰野藩は、年貢が軽かったので、江戸時代を通じて百姓一揆が起こらなかった珍しい藩だそうな。
本作品に描かれたような世界だったんですね。
一応、追加で指摘しておくと、雄年は浪費家ではなく、彼なりに天災や普請命令で悪化した藩財政の立て直しに奮迅したようです。
少年向け作品を書こうと思ったら、主人公を同年代に設定するのが早道。そうは思っても中々出来ません。
小学生が主人公の作品って、逆に大…続きを読む - ★★★ Excellent!!!鳥かごに囚われた若殿様が、外の世界の広さを知る冒険譚。
小中学生の子供向けに書かれた、非常に親しみやすい歴史小説です。
時は江戸中期。
大きな戦争もなく、一見平和に見える時代ですが、幕府や大名の内政は常に火の車だったと言われています。
菰野藩(現在の三重県)を治める主人公はまだ弱冠13歳。
元服前の子供ということで政治はご隠居に任せ、江戸の屋敷で自堕落な生活を送っていたのですが……実は菰野藩の財政は借金まみれだと知り、子供ながらに故郷を建て直そうと一念発起する物語です。
ここが凄いな、と感じたのは歴史小説を見事に子供向けの題材へ変換していた点です。
・実在した菰野藩の大名・土方義苗の幼少期を舞台に据えたこと。
・歴史的にはスポットの当たらな…続きを読む