第12話 たまには自画自賛をしてみる。

【Q】 

 これだけは他の人に負けていない、誇ってもよい、といってよいところはありますか?


【A】 

 出来はどうあれ、今のところ連載作品はすべて完結させていることです。



 

 創作とは孤独との戦いだと、ざっくりまとめたらそのような意味になるtweetがしばらく前に回ってきたことをふと思い出して「全くその通りだなあ」と噛みしめているここ最近のピクルズジンジャーです、こんばんは。


 もともと一人がさほど苦にならない性質なので孤独に強い方だという自認がありましたが、最近その認識を改めつつあります。

 創作上の孤独というのは質が違うといいますか、一人で書いて一人で発表し、その結果あまり反応がないという孤独の辛さというのは、学校や職場で腹を割って話せる人がいないというのとは別の類の辛さであるよなあ……てなことをぼんやり考えがちです。

 都会(まち)の人込み肩がぶつかって一人ぼっちなのと果てない草原風がビュビュンとひとりぼっちなの、泣きたくなる場所を選べと言われて両方にマルをつけるという心境はこういったものかもしれません。昔から「さっぱり意味のわからん歌詞だなあ」と首を傾げていた某アニソンの歌詞がようやく分かった私はようやく今ちょっぴり大人になったということなのでしょうか?(←知らんがな)。



 何故に孤独を感じているかと言うと、単に今書いてる小説のPVがあんまり回らない故に寂しいのでいじけているというだけの話です。……我ながらしょうもな!


 そもそも、今の連載作は構成が妙だし、思わせぶりなくせにストーリー進まないし、そのくせ一話当たり一万字超えているのがザラだし、むしろPVが回るだけありがたいと思えというレベルの代物なのですよ。私が読むほうだったら数話読んで切ってますよ! 本当にもう、毎回お読みくださる上に応援のハートまでくださる方に心の中で全身全霊のありがとうを毎回お伝えしておりますよ。


 そんなわけで冷静に考えると読まれないのも無理はないなと納得できるのですが、感情の面で折り合いがつかず承認欲求をこじらせるあまり用もないのにカクヨムをしょっちゅう覗いてしまうなど実生活に悪い影響が出てきてしまいました。

 この状態を放置してゆくと後々ロクなことになりそうにないので、ここらでいっちょううぬぼれることを許可して自分を甘やかしてやろうという気になった次第です。

 他人様から誉めを期待するのではなく、自分で自分を誉めてやろう。アホらしいが機嫌よく創作を続けるためには有効な手段ではないか? と、久しぶりにこのエッセイのテーマらしきことに触れる内容となった所で先へ進ませていただきます。



「至らぬところだらけな拙作だが、ここだけは胸をはって長所だと言ってよいところではないか?」と考えて出てきた答えが上記のものです。


 2018年5月現在、長いもの短いもの、いくつか小説を発表してきましたが、発表したものは出来はどうあれ全て完結させています。中にはどうにもならないので無理やり幕を下ろしたものもありますが、とりあえずエタらせてはいません。

 たくさんの人に読まれるわけでもなくお金にもならないのに何やってるんだと冷静になったことも、家のことを後回しにしてなにやってるんだろうと罪悪感にかられてモチベーションの維持が難しかったこともしょっちゅうですが、とにかく完結はさせてきました。そこだけは誉めてやろう、私。えらいぞ、私。


 

 とはいえ別にモチベーションの維持には悩まされたものの、「もうこんなの書きたくないけど何が何でも完結しなきゃ……」と義務感に駆られて涙目で連載していたわけではありません(一作を除く)。

 自分の場合、一旦書き出して発表したなら頭の中にあるエピソードやラストまでを書ききってしまわないと気持ち悪くて仕方がないのですよ。途中で投げ出すのがどうしても嫌なのです。

 というのも、自分でも自分の頭の中にあるストーリーが最終的にどうなるのか、書き上げてみなければ分からないからです。


 私は実は、大まかなあらすじとザックリしたラストのイメージだけを頭の中に用意して随所で浮かぶエピソードを拾いつつ書いてゆくというアバウトすぎる態勢で執筆をしております。そのため、自分でも自分のストーリーの細かい所がどうなっているのか構想段階では不明なことが多いのです。書いてみなければどうにもならない。むしろ書いてみて「ああ、こういう話なのか」と分かることが多い。

 頭の中にあるキャラクターがどう動いてラストにたどりつくのか、その道程がどういうストーリーになるのか、その決着が知りたいのが何より私自身なのですよ。だからもう、誰からも見向きもされなくても、孤独に苛まれても、ふっと「こんなの書いて何がどうなるわけでもないのに……」と冷静になる自分にモチベーションを下げられても、とにかく最後まで書かざるを得ないのです。

一旦走り出したものは止められようがないといいますか、そういうものに近い気はします。


 読んでくださる人がいなくても最後まで自分の作品に付き合える気質であったことは、わりと幸運なことだったかもなあ……と、その点だけは自画自賛を許すことにしています。


 

 

 そんなわけで、あまり読まれていない現連載作がこちら。

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054885611315


 ウリは、世界観が妙でアホなことばっかりしている女子がいっぱいでてくるということでしょうか……。妙な小説を読みたいというモノ好きな方にはお勧めしたいです。

 変な小説ですが、私は楽しんで書いております。時間がかかってもストーリーやキャラクターたちをしかるべきラストへ運んであげたい。


 

 書いていてどうにもならず、無理やり幕をおろしたため悔いの残る小説はこちら。

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054884507931


 書いていて「あ、これは設計段階でミスがある。どうにもならんやつだ!」と気づいたものの連載中に応援やフォローをたくさんいただいていた為投げ出すのが憚られ、後半は涙目で頑張っていました。

 関西弁で喋る女子の可愛らしさはそれなりにうまく表現できていたのではないかという自負もあった分、悔いは今でも大きいですね。

 

 

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