第10話 ど天然
「ことは、そう単純じゃないんですよ
「どういうことです?」
「解らんのかい!! ワシのような大妖怪を従えるちゅうのは、オマエのような小娘にはちぃ~っと荷が重いんちゃうか?っちゅうとんねん…ねぇ、
(この化け猫…完全に上下関係を掴んでやがる…)
猫又イプシロンの、上下関係は、
『
さすがというかなんというか…
「小娘って…どういうことよ…」
ここは、怒っていいのか…嬉しいのか…表情が微妙な
「なんで笑てんの?アホなの?アホやから、すぐパンツ脱ぐん?」
ボグッ!!
「アイタッ!! なんや…昨日より格段に痛いで…なんでや?」
「やっぱり…痛いですか?昨日より…うん…間違いない」
「
「えぇ…仮説ではありますが…まぁ、明日お話ししましょう…渡すものもありますし」
「えっ?頂けるんですか?なにか?」
スッと
「えぇ…まぁ…明日お渡しします…大事な話といっしょに…」
「意地汚い女やのぉ、パンツも心もババ色やもんな」
ボグッ!!
「せやから痛い言うねん!!」
「パンツはババァ色じゃないわよ! パステルピンクよ!!」
「歳考えろ!! なにがパステルじゃ! 何色履いても、汚しゃあババ色じゃ!! 漏らしとんちゃうんかい?おっ?」
「自分こそ、しょんべん色に染まってるくせにー」
「輝く黄金色じゃボケ!!」
「
「あ~、名前気に入ってくれたんですね」
「名前ちゅうのは…飼い主が付けたほうがええんちゃいますの…
「それだと…
「なんでや?」
「アナタのパートナーですからね」
「
「それは、明日話しましょう…」
(イプシロンじゃなくていいんだ…クククッ、屈辱的な名前を付けてやろうかしら…)
「何を笑うてんのや?、漏らしたんか?
ボグッ!!
。―――。
「送ってもらってすいませんでした。御飯まで御馳走になっちゃって」
「ホンマやで…餃子まで、お土産で貰うなんて、オマエの心に『恥じらい』ちゅうもんはないんかい?捨ててきたんか?遠い昔に
ズンッ!!
「
「
「アンタ…シャワーまで浴びるのね…」
「手の掛からん可愛い同居人やろ?」
「うん…喋らなきゃね…見た目はね…」
「あっ、オマエの昨日履いてたパンツ洗濯器に入れといたで~、アカンよ、何日も放置したら臭なるよ」
「アンタ…ホントに…なんでアタシに祟るの?」
「それやがな!! なんや波長が合ったというか…ご縁があったんやろか?」
「知らないで祟ってんの?てっきり、お地蔵様の首チョンバのせいかと…」
「いや、その件ではお世話になりましたやで、あれに封じられとったわけやしね」
「そこなのよ…アンタ、封じられてたのよね」
「せや、否定はせん」
「なんで?なにして封じられてたの?」
「それやがな、まぁ~ナニかっちゅうと、名を挙げようとする陰陽師だの退魔士だのが妖怪をつけ狙うんよ~、ワシ有名やん、そいでちょっとな」
「名のある陰陽師だったのね~」
「ん?駆け出しの見習いみたいな奴やったで、なんや細っこい女子やったわ~」
「アンタ、そんなのに封じられたの?」
「たらふく食って、酒呑んで…そっから記憶が無いねんけど…気ぃついたら頭にお地蔵さん置かれとったわ、アハハハハ」
愉しそうにビール飲んで、チーズ鱈を咥える小っこい猫を見て
(バカなのね…)
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