概要
未来は、残酷だ。
"この彼女が俺の言うことを何でも聞くのだということを思い出して、俺はごくりと唾を飲み込んだ。アンドロイドとはいえ、彼女は脳以外の全てが生身の女と変わらない。その彼女を、俺は自由にできる。彼女に何をしようと誰も文句は言わないし、彼女自身何とも思わない。今、俺の目の前に居るのは、未来のテクノロジーが可能にした、男のリビドーを充足する究極の到達点だ。"
人体冷凍保存によって眠っていたロビンは、現代から百二十八年後の未来で目覚める。その未来は、アンドロイドを残酷に扱う狂った世界だった――。
途中、性的、グロテスクな描写がありますのでご注意ください。
完結済みですが、ちょこちょこ修正しています。
人体冷凍保存によって眠っていたロビンは、現代から百二十八年後の未来で目覚める。その未来は、アンドロイドを残酷に扱う狂った世界だった――。
途中、性的、グロテスクな描写がありますのでご注意ください。
完結済みですが、ちょこちょこ修正しています。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!「命を弄び、心を弄び、人間はこれからどうなっていくのだろう」
本編からの引用なのですが、この一文にすべてが詰まっているように感じました。
舞台は現代から約130年後の未来で、アンドロイドを“物”として無慈悲に扱うことが当たり前となっている世界。人工知能技術の発展によって人々の生活、そして精神性までもが様変わりしていた。
……という冒頭からすごく引き込まれたのですが、ここからがさらに面白くって!
火星へ向かう宇宙船の中で、船長の死体が発見されるのです。逃れることのできない空飛ぶ密室に、人間とアンドロイドが一緒に閉じ込められているわけですよ。
こんなの絶対面白いでしょ!あぁもうどうなってしまうのー!と読むのがやめられませんでした。
序章で丁寧に引き込ん…続きを読む - ★★★ Excellent!!!現代人の感性ではホラーな未来社会での、クローズドサークルをどうぞ。
不治の病によりコールドスリープしていたロビンは、未来で目覚める。
そこは、アンドロイドを完全に物として残酷に扱う社会だった。
AIが思考し、言葉を喋り、ボディが生体(人間と同じ)であっても。
アンドロイドは、ストレス解消のために暴力を受けるのも役目の一つ。
現代人が、縫いぐるみに対して行うのも躊躇うような虐待行為が、
善良な未来人たちによって日常的に行われる。それが普通。
その世界にロビンは馴染んでいけるのか?
傍らにいるのは、女性の生体型アンドロイド、デイジー。
第1部で、未来社会の常識を学んだあとの。
第2部の、クローズドサークル的な事件がめちゃくちゃ面白かったです!