本編からの引用なのですが、この一文にすべてが詰まっているように感じました。
舞台は現代から約130年後の未来で、アンドロイドを“物”として無慈悲に扱うことが当たり前となっている世界。人工知能技術の発展によって人々の生活、そして精神性までもが様変わりしていた。
……という冒頭からすごく引き込まれたのですが、ここからがさらに面白くって!
火星へ向かう宇宙船の中で、船長の死体が発見されるのです。逃れることのできない空飛ぶ密室に、人間とアンドロイドが一緒に閉じ込められているわけですよ。
こんなの絶対面白いでしょ!あぁもうどうなってしまうのー!と読むのがやめられませんでした。
序章で丁寧に引き込んでからのスピード感が、本当たまらなく面白かったです。ストーリー性とメッセージ性が見事に両立していて、読後の充実感も尋常じゃないです。大満足です。
クローズドサークルがお好きな方はぜひ!
個人的には、サウンドノベルとしてゲーム化して欲しいなぁという妄想が止まりませんでした。すっごく面白かったです!!
不治の病によりコールドスリープしていたロビンは、未来で目覚める。
そこは、アンドロイドを完全に物として残酷に扱う社会だった。
AIが思考し、言葉を喋り、ボディが生体(人間と同じ)であっても。
アンドロイドは、ストレス解消のために暴力を受けるのも役目の一つ。
現代人が、縫いぐるみに対して行うのも躊躇うような虐待行為が、
善良な未来人たちによって日常的に行われる。それが普通。
その世界にロビンは馴染んでいけるのか?
傍らにいるのは、女性の生体型アンドロイド、デイジー。
第1部で、未来社会の常識を学んだあとの。
第2部の、クローズドサークル的な事件がめちゃくちゃ面白かったです!