概要
「あなたを食べたいのです、蝶子」
あやかし専門機関「神御寮」。御寮員の父を持つ少女・常野蝶子は、十歳の誕生日に弟の春虫を神隠しで失ってしまう。時同じくして、蝶子の前に現れたのは傷ついた青虫化生。蝶子は己の血肉を与えて青虫を助け、「アオ」と名付けるが――。
あやかしとひとが混じる世、弟を探す少女御寮員・蝶子と青虫化生・アオの織り成す近代和風恋愛譚。
あやかしとひとが混じる世、弟を探す少女御寮員・蝶子と青虫化生・アオの織り成す近代和風恋愛譚。
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- ★★★ Excellent!!!少女と化生の和ロマンス!
ある日、家の者が神隠しに遭ってしまう。その昔、主人公蝶子の曾祖母をさらったというくすの木の根元には弟、春虫の守鈴と傷ついた青虫化生。死にかけの青虫化生に血と「アオ」という名前を与え、使役する。
一年の後、一人だけ助かった蝶子は弟が働いていた対あやかしの専門機関、神御寮に入る。
神御寮からの仕事をこなすためにアオに化生を斬らせる事に罪悪感をいだきつつも、弟を探すという目的のためにやめさせることはできない。
アオの、化生の本能からの「蝶子をたべたい」という欲求。そして蝶子を大事にしているからこその「たべたくない、蝶子を失いたくない」という思い。この葛藤の描写にたまらなく胸…続きを読む