概要
旧聖堂で見つかった死体は吸血鬼なのか? ファンタジー×ミステリー
歯車と水晶が都市を廻す、蒸気機関全盛期のヨーロッパ。
どれほど光が闇を照らそうと、色濃く残る影に魔物は潜む――小さな町ノースウェアの旧聖堂で発見された死体は、凶器である銀の剣を中心に焼けただれ、聖水が散乱していた。
町の中心人物だったアドルフ・ヴェンデルスは吸血鬼なのか?
死体を巡って警察の捜査は中断、吸血鬼ハンターが調査を開始。そんな中、息子であるテオバルトは父親が人間であることと、殺人事件であると主張。魔術絡みの事件を専門に扱うグリム探偵協会へ調査を依頼する。
はたして探偵ルードヴィッヒは奇妙な死体の謎を解けるのか?
―――――
「それにしても、吸血鬼について、われわれは何を知っているだろう? (中略) まるでグリムの童話の世界に引きこまれたような気がする」――シャ
どれほど光が闇を照らそうと、色濃く残る影に魔物は潜む――小さな町ノースウェアの旧聖堂で発見された死体は、凶器である銀の剣を中心に焼けただれ、聖水が散乱していた。
町の中心人物だったアドルフ・ヴェンデルスは吸血鬼なのか?
死体を巡って警察の捜査は中断、吸血鬼ハンターが調査を開始。そんな中、息子であるテオバルトは父親が人間であることと、殺人事件であると主張。魔術絡みの事件を専門に扱うグリム探偵協会へ調査を依頼する。
はたして探偵ルードヴィッヒは奇妙な死体の謎を解けるのか?
―――――
「それにしても、吸血鬼について、われわれは何を知っているだろう? (中略) まるでグリムの童話の世界に引きこまれたような気がする」――シャ
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!最高の世界観
「赤ずきん事件」と合わせて読ませて頂きました。
この作品の魅力は何と言っても世界観です。全体に広がる暗く重い空気、昼でも空には厚い雲が立ち込め、活気を失い疑心に満ちた街は影を落とす――そんな中に散りばめられたファンタジックな要素が、モノクロの世界に色を与えています。それもがっつりと描写されているのではなく、それとなく示唆されているのがまた奥ゆかしい。
私はこの世界観が非常に好きです。
そしてだからこそ、もったいないとも思います。
この作品のフォーマットはミステリーのそれです。殺人が起きて、推理パートがあり、最後に解決する。解決の部分は作品全体からすると本当にごく一部で、そこにカタルシス…続きを読む