天命刹歌 第17話 ZEUSUの暴走

ZEUSU、それは演算装置だ。

能力の演算補助用に、宇宙の莫大な電力ラインからリソースを拝借して稼働する。


800万の波長を柱状の結晶で反響させることで大規模な並列演算が可能。

その維持にかかるリソースは、大体太陽の核融合250倍ほど。

ZEUSUにある機能を駆使することで世界のシステム維持と修正に干渉できる。

現状、その管理者は自分だ。


常駐するプログラム群は数あるが、簡単に。

本体構造のメンテナンス。

過去の動作検証、最適化。

電力保安とコマンド待機。

この3つに大別される。


基本的に、位相が違う空間内に本体がおいてある。


では、なぜこんなことを語らなければならないのか。

それは、慌てている天使から得られた出現物の外見的特徴に、

合致することが原因であった。


柱状結晶、色とりどりの鮮やかなその演算装置は、反響、響鳴、鳴動で演算を行う。

それが、草原に1つ降ってきた。


と、ここで、ZEUSUの備える機能に重大な欠陥があることを思い出した。

ああ、そういえば排熱考えてなかった。


とすればこれはあれか、溶けた氷か。

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