天命刹歌 第6話 黄金鞘の白銀刀
付喪神、そう呼ばれる存在があることは知っている。
しかし、それは長年大事に使用して、という前提がある。
最初に黄金の林檎が刀に命を与え、白銀の刀が収まることで同一とみなされたのか。
いずれにせよ答えは同じ。
———わけがわからない。
「依代、か」
呟く。
「そう」
「私たちは」
「鞘、そして」
「刀」
「永遠の破壊」
「刹那の創造」
「対消滅の堂々巡り」
「対再生の禅問答」
「「その証拠に、ほら」」
黄金鞘の白銀刀が現れる。
桜花という名を持つ白銀刀。
黄金色の鞘に包まれたそれが地面に落ちて。
キン、と軽い金属音が響く。
「あ、大丈夫のようですね」
「そう、だね」
粒子が、浮かぶ。
黄金色の、粒子が。
「……大丈夫じゃなさそうな気がする」
その光景が、どこか神秘的で。
引き寄せられる、バックに気がつかなかった。
そう、白カビの生えた食料品と、塩をぶち込んで使えない、水が入る、それを。
血のように紅く輝く
ほぼ同時、バックが
それは、飛び出た全てを余すことなく喰らった。
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