天命刹歌 第3話 天之常立神(仮)
星が生まれるにはしばらくかかりそうなので、
自分の張ってるバリア的なものを強化、定着させて安全圏を作ることにした。
空間の操作、宇宙の分割。
やり方なんてわかるわけもなかったが全部勘でやり遂げた。
明確な果てのある世界。
それがここである。
大気圏の先に無限に広がる星は、全てが記憶だよりの曖昧なもの。
まともなのは北斗七星位のものであった。
そう、それは突然に現れた。
「あなたが、私の創造主ですか?」
「どぅわぉらすたぐらっ!?」
思いっきり無様にパニクった。
「大丈夫ですか?創造主」
体制を崩し思いっきり地べたに這いつくばったその恰好は、
遠い昔、記憶に刻み付けたあの時の無様さを忘れるな、と
自らに戒めをもたらすようで。
「天使や、ここに天使がおる」
あの時と違うのは、顔を上げたら
天使が困ったように微笑んでいたこと。
「………私の名は、
「あーうん、えっと、あの、ごめん、いくつか質問していい?」
「我が主が望むままに」
「創造主って、ナニ?」
こんな天使を生み出した覚えなどなかった。
「わ、私を生み出した我が主のことではないのですか?」
「わかった、悪かったからそんな泣きそうにならないで!?」
喜色一面に広がっていた表情が悲観溢れる表情に一変した。
即座に謝る位の余裕はあった。
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