青月クロエ

鬼憑きの藤に思い人を奪われた男のその後。 今宵、あの藤の下にて君を待つ。（https://kakuyomu.jp/works/1177354054895456220）の番外編にな…

スナメリを目当てに水族館へ私を付き合わせた達樹は、私を置いて水槽にへばりついて夢中になっていた。 そんな彼のつるりとした後頭部には、一匹の赤い蛸が泳いでいる。 同じくスナメリがお…

私の師匠は十代後半の見かけをしている。仮眠をとる前に何気なく口にされた彼の小さな後悔の話。 KAC20225　お題「88歳」

次元転移装置の実験が失敗し、博士と助手は爆死エンドのループに入り込んでしまう。

私のクラスには、お笑い芸人さながらの人気者・アキタツくんがいる。 小学校最後のクラスお楽しみ会で、私はピンチに陥って……。

誰かが検証しようとしたようです。 KAC2022参加作品です。この物語はフィクションです。 第4回目お題：お笑い／コメディ

クールビューティーな美術部部長の江角さんは、何故かいつも僕に「顔貸して」って険しい顔で言うんだよ。

密かに反王政の思想を広める作家のもとに、匿名のパトロンが現れるが── KAC2022参加作です。 第2回目お題：推し活

「B級だっていいじゃない！」というブログ記事の書き手、ののの日常。 KAC2022　お題「推し活」 「おばけ居酒屋の裏メニュー」の番外編に当たります。特に本編を知らなくとも大…

推しのライブへ向かう途中で大型トラックに轢かれて命を落とした私は、推しの部屋の壁に転生させてもらうことになった。

あたしはつい最近、推し変した。 推し変とはつまり、推しを鞍替えすることだ。

俺は殺し屋だ。依頼を受け、対象の人物を暗殺する。 一方で俺は医者としての顔も持っている。 ある日、医者としての俺の元に運び込まれたのは、殺し屋として葬ったはずのターゲットで… …

ポストに入っていたある招待状。 差出人を見た瞬間に蘇る記憶。 純粋で不純で、眩しく暗かった青い日々。 すべてはあの春の日から始まった。

「縁あって、死を看取った人がいましてね」 そう言って男が女に渡したものは……。 KAC2022参加作品。 第1回お題【二刀流】 ©月音

定時で仕事を上がって、その足で保育園へ。家に着いたらすぐに夕飯の支度。毎日バタバタ大変ですよね。私がとっておきの時短テクをお教えしちゃいます！

飲み会の帰りに偶然同僚の医師と酔っ払いを介抱した塚井（私）。プライベートでも黒い白衣を着ていた彼を不思議に思いつつ、浮かれた噂に翻弄される日々。ある夜勤の夜、その黒い裾が病室に入…

失恋からの自棄酒からの大人百合。 KAC2022参加作品です。 第1回目お題：二刀流

★ なごや幻影奇想シリーズ短篇。本作のみでも問題なくお楽しみいただけます。 『共感応トワイライト』ラストより半年後ぐらいのエピソード。 　■　■　■ 　名古屋駅から名鉄あるい…

これは呪いだ。 わたしの肌に残る、期限付きのあまやかな呪い。 カクヨム文芸部・公式自主企画「カラダの芯に触れてくる恋愛実話を読ませて下さい」参加作品。 ©月音

「私はたぶん、もう二、三年以内には街中で銃を乱射しますよ」 ある日後輩がそう口にした瞬間、たぶん私は恋に落ちていた。 恋はしたけれど一向に進展しなかった私と彼の、長くて短い恋の…

ある朝、何かの鳴き声がうるさくて目が覚めた。 反省はしてるけど、後悔はしてませんm(_ _)m 自主企画「階段小説」によせて書きました。楽しかったです。

時は室町、戦乱の世の日本。 人食い鬼が出ると噂の山で、男は不思議な白装束の旅の坊主と出逢う。 道中、坊主の口から語られるのは、賽の河原で出逢った一人の子供と鬼の物語。 所詮此の…

　数字の大小で身分が決まる国で奴隷として生きてきた男は、乱心した国王の言葉を聞いて、己を虐げてきた人間達に復讐することを誓った。 　見知らぬ場所で目覚めた男。 　声をかけた派手…

帝国首都：浮遊都市ラグセリエン。 街の超高高度帯で日夜平和を守る男たちを、人々は空挺騎士団――エアロナイツと呼んだ。 クラウスがエアロナイツに入った理由は二つある。 一つは、自由…

私の放ったドロップキックで。 ※自主企画『チョコ俳句スロットでお話を書こう！』参加作品です。 　出題俳句 　『義理チョコは　ドロップキック　義理の愛』

　畑の豊穣を願う仕事がしたかったのに、なぜか火事や事件の現場から人を救い出す「神殿火竜隊」に配属されてしまった大地の神官アルン。自分は武闘派でもなんでもないのに、と困惑する彼女が…

吸血屍鬼《レーベンデトーデ》──ヴァンパイアに成り下がって妻子を手にかけた俺は、死ぬことも許されずに《狩人》の練習台として切り刻まれる年月を送っていた。 繰り返す苦痛も贖罪として…

開発途中で放棄された惑星テルクシピア。 荒れ果てた地表に不時着した宇宙船アルキュミアと、そのパイロットであるロウ。二人は、道中で拾った未分化セクサロイドのイェルノ、妖精アマルテア…

クラスで一番恥ずかしがり屋の矢野君に告白された私。 突然の告白に返事に迷う私に、矢野君は「返事はすぐじゃなくていい、全裸で待ってるから」と約束し、毎日毎日パンツ一丁で私の前に現れ…

母が営む“あいはら食堂”の看板娘、三歩には猫の友だちがいる。言葉は通じなくても心は繋がっているんだからなにも問題はないじゃないか。 おおらかな母睦美と常連客の木村、そして無口な大…

それは恋か、友情か、家族への思いのようなものか。 松江健、氷室玲一、ザグルの三人の、リンゴに絡む物語たち。

元王女、現娼婦。 「男だったら絶対できないことを、女であるわたくしはするのよ」 レディグレイの娼館には、今日もいつもの面々が並んでいる。 ５話、１万字未満の短編です。

クリスマスに訪れたアンティークショップ。店の庭で売られていたグリューワインは、アルコール入りと入っていないものの二種類がある。未成年の私は、当然アルコールなしのものをいただくけれ…

※2023年5月から全体的な加筆修正を行っています。大幅に加筆した部分や追加のエピソードの部分は日付を追記しています。 ―――― 海に住むひとりぼっちの人魚エレオノーラは、い…

崖から落ちた仲間の卵を探していた、老竜エンリーシュ。 彼の元に現れたのは、同じ土地に住まいながら境界を隔てて生きる、オーク族の子供だった。 探していた卵を届けに来たその子供、ガイ…

毎週土曜日、穂香は同じバスに乗る。 認知症を患った父に会いに、老人ホームを訪ねるのだ。 多くの記憶が抜け落ちてしまった父の頭に残っているのは、大好きな将棋のことだけ──なのだろう…

とある地方都市の繁華街に「おばけ居酒屋」の異名のある店がある。ボロボロの外観から常連が面白がって呼び始めたのだが、その店には死人や妖怪も顔を出すようだ。常連になると、もう食べられ…

　ヘレンゲル候爵令息のアニスは、幼なじみであり親友の王太子ジャノルドから「婚約者が冷たい！」と相談を持ち掛けられる。 　しかし、どうやらお相手のモニカ嬢は寝室に引きこもりっきりの…

近ごろ人気の歌姫「リディアーヌ」は、かつて「リディ」と呼ばれた下町出身の娘だった。綺麗な髪に白い肌、流行の服。軽やかな歌声で聴衆を魅了し、かつての仲間に羨まれる。 幼馴染のローズ…

ステイホームが続いた昨年のある日、夫が突然言い出した。 「熱帯魚を飼いたいんだけど」 かくして、我が家にアクアリウムが設置された。 私は横から見てるだけですが。

【4/22コミカライズ連載開始しました！】 コミカライズにあたってタイトルを「竜騎士さまとはじめるモフモフ子竜の世話係」に変更しました。コミカライズの方もどうぞよろしくお願いい…

――暗闇にぽっかりと浮かぶ生白い首筋に、剃刀の刃を当てた。 花街の片隅、水揚げを控えた私のそばには、いつだって幻蝶の姿があった。 美しく奔放で艶やかな彼女を、私は疎んで、妬んで…

【はてなインターネット文学賞　大賞受賞作品】 古文×現代×ファンキーな御伽草子。 誰もが知るあの古典作品が、令和のネット社会に蘇る！ 2022/11/5 追記： KADOKA…

　少しだけ未来、現在の延長線上。 　人々に、いわゆる”超能力”というものが発現し、社会がそれを前提として再構成されつつある時代。 　それに合わせた新たな法律作り、ルール作りが進…

顔も見たことのない相手に嫁ぐことになった私。 何の益もない結婚は、従順な妻でいればうまくやれるだろう。 幸せでは、ないだろうけれど。 ※[第2期] 同題異話SR -June- …

初めて先生と会ったのは、１９９７年の秋頃のことで、僕は田舎の寂れた村に住む少年だった。 怪物を探す先生と、行動を共にしてきた僕が見てきた世界はどこまでも――。

魔女伝説の残る『はじまり島』を足掛かりに建国された海洋国、ヴェルレステ。 ヴェルレステに住む少年オリバーは、額に不思議な文字を持ち幼い頃の記憶がないが、魔女のライエと共に平穏に…

真逆の世界観を持つ２本のストーリーが交互に展開する、ミステリ仕立てのディストピア／サスペンス・ヒューマンドラマ。 ◆全の章◆ 　『結婚』、『家族』という概念の存在しない閉鎖的な…

誰にでも分けへだてなく接する大学生の『泉　里香』はアルバイト先のコンビニで、物静かな中国人の大学留学生、『リ　ファン』に出会う。 その儚い雰囲気を抱える彼になぜか惹かれていく里香…

私は毎晩、悪夢に悩まされていた。 この悪夢から解放される答えは子宮にあるのかもしれない…… 悪夢も私を産み出したのも子宮なのだから。 ※本作の一部または全部を作者の許可なしに引…