海洋国のヴェルレステで、魔女のライエと共に暮らす少年・オリバー。そんなオリバーの額には不思議な文字が刻まれていた。そして、国の王女であるエルダの腕にも同じような文字があり、二人はこの呪いを解くため、鍵を握る『はじまり島』を目指す。
子どもから大人まで楽しめる良質なファンタジー作品でした。とても面白かったです。
独自の世界観を築き、異世界を舞台としながらも、登場人物一人ひとりの想いがしっかりと感じられます。情景描写も繊細で美しく、頭の中に映像が流れ込んできました。
羨ましい、ズルい、あいつのせいだ……呪いに立ち向かう彼らの内に秘めた叫びには、共感するところがきっとあると思います。
些細な願いがちょっとした歪みが生じたことで呪いとなってしまう。呪いをかけるのも、呪いを解くのも“言葉”。オリバーたちの旅の行方を最後まで見届けてください!