概要
「熱帯魚を飼いたいんだけど」
かくして、我が家にアクアリウムが設置された。
私は横から見てるだけですが。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!家族は熱帯魚のような生態系なのか。ストレスとはどう付き合うのか。
本作は、エッセイと言う形をとっておりますが、まるで短編小説のようでもあります。
また、知欲も満たし、エンターテインメント性もあるものです。
作者様が、熱帯魚と突如一緒に暮らすことから始まります。
驚かれたのは、奥様の作者様です。
けれども、次第に細やかに熱帯魚と関わって行きます。
私は、元々、生き物が好きです。
熱帯魚たちの生態や遺伝のくだりも面白く拝読させていただきました。
主にご夫婦の関係が著されており、お子様のことも綴られております。
私は、家族というものに関心が高いので、その点を興味深く拝読させていただきました。
このご時世のことで、色々とご苦労があると思いますが、…続きを読む - ★★★ Excellent!!!水槽の中に、生態系がある。水槽の横には、チベットスナギツネ。
ある日突然、家族が「熱帯魚を飼いたい」と言ってきたら、どうしますか? やはりこのエッセイの作者様と同様に、チベットスナギツネみたいな表情になってしまうのではないでしょうか。
夫の熱意に押し切られる形で始まった、アクアリウム。
なかなか安定しない水質、適正飼育量の見極め、増えゆく水槽(は?)、そしてお魚やエビの相性と様々な病気。次から次へと生じる問題に四苦八苦する夫の姿を、横からぬるく眺める妻……のお話です。
眺める目線はぬるくとも、そこには旦那様やお子さんたち、また新たな家族となった水槽の住人たちへの愛情が感じられ、読んでいてフフッと笑みがこぼれます。
生き物を飼うことの難しさ、その責任に…続きを読む - ★★★ Excellent!!!もしも急に夫がアクアリウムなんてお金のかかる趣味にどハマリしたら
初めは作者様の夫がアクアリウムに徐々にハマっていく様がなんとも面白いです。
しかし男なら誰だって覚えがあるはず。
オーディオ、釣り、ゴルフ、登山、アップル製品、キャンプなどなど。
もっといい道具、もっといい装備。
趣味に費やすお金は青天井、とどまるところを知らず。
もちろんアクアリウムもお金がかかります。
しかも生き物相手なので死なないように、病気にならないように、水槽は相応しい清潔さに保ち、水を変え、エサをやり……。
読みながらいつ作者様がキレるのかビクビクしていたのも事実。
しかしちょっとした心持ちで夫婦仲と家庭は平和で安泰に。
各話のタイトルにもご注目ください。
笑えるのもあれば…続きを読む - ★★★ Excellent!!!淋しい熱帯魚
おうち時間が増えて、自宅での過ごし方なんかに少しばかりの変化があった方も多いでしょうね。
『横からアクアリウム』で描かれたのは、凝り性の配偶者が突然に熱帯魚を買いたいと言い出して、家の中をアクアリウムが占拠していくという様子です。
もう、興味のない人間からすると、「はぁ?」でしかない。唯一の救いは熱帯魚たちが美しい姿を見せてくれることでしょうか。
作者さんのご家庭は果たして、熱帯魚という家庭においての外来種の到来後も、生態系を崩さずに共存していけるのでしょうか。是非、ご一読下さい。
なお、個人的には、凝り性の旦那さんにはもっと本格的な魚にハマって、「家の中に生け簀を作りたい」などと言い…続きを読む - ★★★ Excellent!!!横から見ているだけ。でも色々分かることがある。
作者様の家にアクアリウムを設置することに!
何もかも旦那様が準備するので、作者様は横から見てるだけ。
でも、そんな客観的な視点だからこそ分かることもあって……
アクアリウム、流行っているのは知ってました。でも、どんなものなのかは全く知りませんでした。
そんな中。このエッセイを読んで、どんなものが必要で、どんな楽しみがあって、どんなトラブルが起きるのかなど、一通りの知識がついた気がします。
書きぶりにユーモアがあって、楽しい読み物として読めますが、アクアリウムを始める前の入門書としても、読んでおきたい内容だなと思いました。
まったく知識がないという人にもオススメできる一作です☆ - ★★★ Excellent!!!アクアリウムの魅力と、家族との接し方を伝えるエッセイ
ステイホームで始めた新しい趣味ランキングには、ガーデニングやペット飼育のように命を育てるものがランクインしました。このエッセイではアクアリウム――魚やエビ、水草などを育てるもの――が取り上げられています。
旦那さんが始めたアクアリウム。たくさんの魚が泳ぐ姿は癒されますが、水槽の管理や新しい魚をお迎えするときは大変です。主に旦那さんが。
横から見守る作者さまの語りは、ときに優しく、ときに鋭いツッコミが冴え渡ります。アクアリウムにチャレンジしたい方は、飼う前に本作を読むことをオススメします。初心者が知っておきたい情報を楽しく学べるはずです。 - ★★★ Excellent!!!世にも優しいチベットスナギツネ
いやチベットスナギツネの生態は知らないのだけれど、なんとなく冷めた印象のある動物。
夫から突然に「熱帯魚を飼いたい」と言われ、件の獣の様相となった作者様であるところの『私』。
一般的に運命共同体の夫婦間に、一方の全く未知の概念を持ち込むのはハードルが高いように思う。
たとえば切り身でしか魚に触れられないような妻ならば無理だろうし、飼いたいものがチベットスナギツネだったらやはり無理だろう。
しかしきちんと譲るべきところを互いに折り合い、かくして水槽が導入される。
――が。
◯◯したい、とはそれで全て完結するという保証ではない。予定は未定で決定でない、という教訓も世にはある。
誰にだって覚え…続きを読む