最終話 精神の安寧と情緒の潤いに必要不可欠なもの。
夫の新しい趣味であるアクアリウムは、根本的に私向きではないものの、興味深い点も多くあった。
魚やエビの特性を把握し、彼らの棲む環境を包括的に整える。夫がハマる気持ちも理解できる。
子供たちにとっては、身近に生き物の生態に触れられ、エサやりなどの役割もできた。
水生生物に対する情報解析度が以前より格段に上がり、淡水魚水族館では家族みんなで隅から隅まで楽しめた。
知識は世界を明るくするのだ。
私たち夫婦はどちらも在宅勤務が一切なく、コロナ禍以前とほぼ変わりない日常を送っている。だが相応に外出自粛をしているため、少なからず自宅で過ごす時間は増えた。
それに伴い、以前にはなかったストレスも増えたように感じる。
我々二人は夫婦であり、同じ子供たちの親であり、そしてそれぞれ一人一人の個人でもある。
今後どのように社会が変化していくか分からないが、お互いを尊重しつつ、適切な距離感で協力して歩んでいけたらいいなと思う。
なお私自身は推しコンテンツや推しアーティストへの投資が以前に比べて微増したが、これは精神の安寧と情緒の潤いに必要不可欠なものなのである絶対に。
本エッセイを読んで「アクアリウム始めてみよう!」と思う人はいないと思うが、「パートナーの趣味との距離の取り方」の一例として、こんな人もいるよぐらいに見ていただければ幸甚である。
—了—
横からアクアリウム 陽澄すずめ @cool_apple_moon
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