一人殺せば殺人犯。沢山殺せば英雄。そして最後は化け物となる。「俺は英雄だ」だから、何をやっても許されるのだと、彼は言う……
自らを英雄と名乗り始めたら、もうすでに英雄ではないのでしょう。英雄たちを死に追いやっていった犯人は……? とてと深いお話です。
飢えの中、行軍し続ける男の物語。この物語は少しでも話して仕舞えばネタバレになってしまいそうです。タイトルから構成から、よく考えられた良作。果たして、誰が英雄を殺したのか。英雄とは誰なのか。読んでいく中で見つけていきましょう。短編なのでお時間はそこまで取りません。是非とも読んで感想を言い合いましょう。
俺の所属する小隊に与えられた指令は、ある村を制圧することだった。実に簡単な作戦だった。働き手の男たちを軍に取られ、老人と女子供ばかりが残された小さな村は、難なくこちらの手に落ちた。そこから小隊内に異変が……。壮絶です。考えさせられるお話でした。
破壊と虐殺を重ねた者でも見方を変えれば英雄。ただし、存命していない事が条件。英雄がどの様に生まれ、どのように殺されるのか。そして、彼がいつ人ならざる『英雄』になったのか。短編ながら淡々とした文章が狂気を感じさせます。
ネタバレになってしまうので名前は出せませんが、もしギリシャ神話の英雄が現代によみがえっても辛い現実が待っているだけかもしれないなと考えさせられました。
主人公は軍の命令で、川沿いにある村を襲った。女性に乱暴し、子供を的にして銃を放つ。村は軍に皆殺しにされた。 その帰り道、軍の隊員を奇妙な現象が襲う。発汗の末に嘔吐し、やがて死ぬ。村から奪った食べ物に悪いものがあったのか? それとも病気か? 次々に主人公の仲間たちは、同様の症状に見舞われ、命を落としていった。そしてついに、隊長と主人公だけが残った。 テントの番を命じられた主人公は、テントの中に忍び込むあるモノを発見し、それを狙って銃で撃った。 果たして、主人公が目にしたものとは? 是非、御一読下さい。
正義の名の下には人は狂いますね。因果応報ですが、ちょっと悲しくてそしてそのさらにちょっぴりブラック。そんな話。
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