佑佳

絡まれていた小鳥の少女・メルトを助けたリュカくんは、彼女にズキュンと一目惚れ。 自らの境遇とも重なったりして、メルトを他人事とは思えなくなっていって、力を手を貸すことに。 大事…続きを読む

推しにたまたま似ていた彼の作る美味しすぎる料理を求め、毎晩通っているお店。 ある時食べたデザートに添えられていたそのソースは、危険度MAXの紅い実だったんだけれど……。 短い物語…続きを読む

薄暗がりに朱衣が見つけた、傷付いた怪鳥。 『それ』は、東の国からやって来た妖だった。 朱衣をめぐって、各々突出した腕を持つ三人の皇子が、静かにしかし大胆に、朱衣を読み手を魅了しに…続きを読む

各話完結だが統一世界の物語。 それぞれの登場人物が胸に抱く花に込められた想いが、愛深きその心に触れられる。 煙たく灰色く低く曇天立ち込めるような『終わった』世界にも、太陽の光が一…続きを読む

助けを求める『弱い』者たちは平穏な時に勇者を思い出すだろうか。 作中で問われたそれに、頭をガーンと打たれた心地になった。 まさにそう、彼女もそう。 自分の手でやれと迫られ、結末彼…続きを読む

大きな差に悶々としている梢枝ちゃんが、晴れやかな笑顔になる瞬間が素敵で、読み手のこちらまで幸せになりました！
まだドキドキしています……とてもとても幸せな珠玉の一話完結。

目覚めたらタヌキになってた主人公くん。 寝床を作ったり、なにかと遭遇したりして「スキルアップ」して、と、無双系ゲーム的な世界でタヌキの主人公くんは今日も奮闘します。 スキルアップ…続きを読む

ファンタジー×ミステリー。 ミステリー好きの新たな扉が開けてしまう、なんとも危ない2500文字の集まりです。 五感描写がリアルで、実に臨場感に溢れています。 だからこそ登場人物皆…続きを読む

歪みつつもまっすぐすぎる愛のお話でした。 一話完結ながら幾重にも叙述の罠にもかかる、朱風さんのお見事な手腕に一気に引き込まれてしまいます。 小春ちゃんの笑顔が意味深に感じるなら、…続きを読む

深い森に逃げ込んだ『兄』と『妹』と。 彼の友人の手を借りつつ、みんなが癒し合って、また明日を夢見る。 作中で追ってくる「神殺し」にだって、抱えている深い想いがあるわけですが、ゆっく…続きを読む

食べたいと焦がれた溜め息の数だけ、そのお口にまた入るといいなぁ。
またまたほっこりしてしまいました。

自分の手で作れるなら、次は肥えぬようお気を付けくださいね、お狐さま(´ω`)

お狐さまの比喩表現が優しくてまあるくて、ほんわかとしました。
一度だけ召し上がったなんとも甘美なお供えは、はたして再びお口に入りますやら？

ルーティーンである『コーヒーを飲むこと』が、まさかあんなことになるなんて。

まあまあ不思議な、ちょっと怖い小話です。

しあわせは突然に、突拍子もないことでその形を崩した。 五本で寄り添ってきた割り箸のような彼らは、一本を失うと途端にホロホロと崩れていく。 転生すれば、あわよくば──彼らは家族のし…続きを読む

お江戸情緒溢れる雰囲気は、かつての賑やかな下町をおもわせるそれで。
隅田川付近にたむろして、二人がこっそり上げてやろうとする尺玉を今か今かと待ちたいモンでさぁ！

失せ物と一口に言えど実は多種多様。 時に物、時に人、時に思い出や時間まで──。 アルフレッド探偵は小柄で特段変哲もないけれど、その実とても優しくて広い心が居心地がいい人物。 自称…続きを読む

最新鋭技術にも鋭い観察眼で切り込むダベンポート先生。 へー、ふぅん、と流すように聞いていても、ちゃんと理解して身にして推理や調査に役立てる！ リリィちゃんも相変わらず可愛いし、「儲…続きを読む

楽しかった『四人でいること』。 それは音楽仲間ってだけじゃなくて、いつでも頭を突き合わせてじゃれ合うようなひと時もあれば、キュンと歯の奥の苦みだって隠しきれなくて──。 一緒に飲…続きを読む

印象的なのは、登場人物たちの瞳の輝き。 目論みも、羨望も、怨念も、希望も愛も、彼らのまなざしは刺すように美しい。 本性を隠し『敵陣』に潜む騎士となる彼女。 何者も気圧する鋭く研ぎ…続きを読む

濃くも滲むような灰色の景色を抜けると、逢いたいと願っていた神々しいあの方に逢えました。 深い森の中一筋スポットライトのように「虚空さま」へ当たる光が、陰影がハッキリしていて本当に神…続きを読む

お屋敷でまたもや怪事件。 淡々と調べていくもダベンポート先生に立ちはだかる「この屋敷で魔法は使えないんですよ」の壁。 悩んでいる先生もまた素敵ですが、クールに冷静に慌てずひとつずつ…続きを読む

ダベンポート先生とグラムの相棒劇第二弾！ 事件を周りからジワジワと明らかにしてゆく妙な噂、それは虚しい一人の男へと辿り着く。 肉弾戦あり、剣術あり、魔法ありのムネアツ展開満載です…続きを読む

命の期限が突きつけられたとき、アナタは何をしたいと思いますか？ 主人公の「いわゆるクソニート」・和都は死神の少女に土下座で懇願しながらもその命の期限を長らえる。 やりたいこと、し…続きを読む

冒頭から、少年漫画のような展開に浸れる一話完結。 いじめられていた女々しい僕は、孤高なしかし傷付いていた獅子系女子に羨望を向ける。 互いに変わりたいと思いながら近付いては遠退いて…続きを読む

目の前が眩みそうになるほどの鮮やかな赤にワタシには見えました。 のっけから真っ赤に染まる世界。 しかし、何故？ 歩き行く中で見た赤と、途中立ち寄ったカフェで見た赤と、電話をする…続きを読む

月の発する光や色の他に、それぞれ各一色ずつそれぞれの色付けがされており大変、大変美しいです。 上質なクラシック・セレナーデを聴いているような上品な本作品。 さあ。 飲み物を手前に…続きを読む

『BARツナ缶』に一歩踏み込むところから始まると、もうグラス・ラフトの住人であり、彼らを傍観し見守る一員です。 深い群青色をしたこの物語の世界観は冷たく、残酷で、儚く、哀しさに顔…続きを読む

上質な絵本を読んだ心地でした。 森のみんなの優しさにほっこりする、子どもたちに読んで聞かせたい物語です。 秋と直接書かれずとも、キンモクセイや赤や黄に色づいた葉を作中に散りばめる…続きを読む

『あやかし』モノをきちんと文字で映像化させ、5000字で収めた桜色の物語。 短編アニメーションのようにサクサクと進み呑み込みやすく、爽やかな一作でした。 夜桜が初々しい桜花ちゃん…続きを読む

読み進めながらふいに祖父を思い出しました。
柔らかいまなざしが見えるようでした。

部屋に差し込む光に優しくなれる、在りし日のショートストーリー。

未来的でSF的で……あり得そうであり得なさそうな、なんとも不思議な読後感を味わいました。 繊細な内容を取り扱いながらも大胆な物語展開に、取り残されることも追い抜かすこともなく、き…続きを読む

まるで絵本を読んでいるような、温かい気持ちになれる一作です。 白茶の毛をした『ねこっち』の、低い視点が、日頃見落としているワクワクを連れてきてくれます。 雲行きが怪しいときも、ニ…続きを読む

カメラで切り取ったような、そこに息づく人々の一瞬の幸せを見せてもらえるオムニバスです。 『見せてもらえる』ではないですね。 『おすそわけ』が、もっと近しいかもしれません。 読後に…続きを読む

目から鱗の書き方でした。 そうだよな、こうも書けるよね！　と、読めば皆様思うことでしょう。 ウェブ小説の特性を生かし、また横書きならではだと思いました。 唯一無二な冬のひととき、…続きを読む

『ねじれの出逢い』──そんな新たな視点にのめり込みました。 実に読み進めやすく、簡潔で的確。 誰しもが抱えているような彼の悩みに「うんうん、なるほど」と頷くことでしょう。 彼へ助…続きを読む

猟奇的な本心を圧し殺す『一心』の勇気と優しさが胸に刺さりました。 物語全体に漂うダークグレーな雰囲気もお見事です。 喜劇的なあの『コッペリア』とはまた違った側面で切り取られた本作…続きを読む

テンポ良い文、進行、そしてオチ。
フッと思わず漏れ出す100文字に惚れること間違いなし！

まるでステンドグラスに描かれているような描写──これは何度かご本人様へワタシが投げ掛けた告白文です。 すべてを通すと、長い絵巻物をずっとずっと静かに眺めているような心地でした。 種…続きを読む

その『走る』行為ひとつを、こんなにも丁寧に、なによりスピード感を残しつつ描けるものかと大変勉強になりました。 県道を走る二人の切磋琢磨する姿は脳裏に焼き付き離れません。 目的を持ち…続きを読む

中盤に聴こえてくる電車の音が、言い表しがたい切迫感を引き連れてきます。 笑っているであろう口元、しかしその目元は同じように笑っているだろうか──彼女らの表情を見詰めたいと、画面の外…続きを読む

五感をくすぐる描写はさすがです、思わず嫉妬してしまうほどです。
極細のレース編みのような美しさ、そして人間味のある魅せ方などなど、是非とも感じてほしいです。

並行世界がいつひとつになるのか──それが物語の良い緊張感でした。 僕と僕とが過ごす『今日』の意味がなかなか有り得そうな近未来感を醸し、その世界観を確立しています。 淡々と進む何気な…続きを読む

さらりとしかし後読感で「おお……」と思わせる、なかなか真似できない素敵な味です。
唯一無二なドルチェのようなひととき、繰り返し読んでも飽きません。

彼女と共にお店の扉を開き、挨拶をし、コートを脱ぎ席へつく。 一連の動作を丁寧に、そして彼女に寄り添う心情はまさに『隣に居るかのよう』でした。 味覚や嗅覚までをも刺激する丁寧な描写…続きを読む

視点移動がお見事でした。
間違いなく一気読みしてしまう作品です。

現代の家族や兄妹の情景を、まるでマッチに火を点けたときのように、少し不思議に照らします。