深海シティ4cb8e7

作者 戒めツブヤ

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64人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

陸が失われていく世界で、人は海に生きる道を模索した。結果、人は、『人』を手離すことを選んだ。


ディストピアとはこれ程苦しいのかと、何度も目を背けながらそれでも読んでしまう、強烈な作品でした。

善だとか悪だとか、そういうものではなく、ただ世界に挑み、生きる道を追及した結果として訪れたディストピア。この世界は、どこまでも残酷で、その残酷な世界に主人公は呑まれ、世界に服従する道を選び続けます。

どこかに救いはないのか。読んでいるこちらも、彼の心が壊れていく様に納得せざるをえないほどの過酷な現実。


苦しいと思います。もうやめてくれと叫びたくなるでしょう。


それでもどうか最後まで、彼がこの世界で、その瞼の裏に焼き付けたものを見届けて欲しいと思います。

★★★ Excellent!!!

ディストピア。いわゆる理想郷とは真逆の世界。最初の印象は、海の世界観。
文章の丁寧さがとても目立つ作品だと感じました!

キャラの動きも丁寧で、文章が映像になっていて、作者様の描く作品に魅せられているような、そんな感覚に引き込まれてしまいます。

本当の世界で地球から陸が失われた時、人はどのような選択をするのか?
その「if」を語った物語の一つだと感じました!

失い、狂い、真実へ一歩ずつ。
人はこんな世界でも、生きる選択をする。
世界観に酔う凄い作品ですよ!

★★★ Excellent!!!

この物語が描くものは日常に潜むどうしようもない闇である
その闇に全ての登場人物が抗えずにいる
ディストピアをディストピアたらしめるものは悪意やたくらみなどではなく、ただ愚直に何かを追求した結果なのだということが、とても丁寧に描かれている

ハヤトは自警官である
その役職は国のシステムと言っても過言ではなく、彼は昇進するたびにこの国の闇に取り込まれゆく

タカラはバーテンである
だが彼女は苛烈な運命を背負っている

ミナトはハヤトの友である
だが彼に待ち受ける運命は息苦しく窮屈でしかない

アラシは医師である
だが自由と友愛を信奉する彼女に立ちはだかる壁は高い

トオノは店主である
全てを慈しむように見る彼の優しい視線の奥には、ただならぬ闇が広がっている


滅びを迎えた地球の南半球の果て
身も凍るような極寒の地に設けられた小さな国で起きる人と滅亡との最後の戦い


美麗な海中の表現も楽しい、極上のディストピア小説です

★★★ Excellent!!!

南極の冷たい海に浮かぶ氷上国家
そこは人類最後の生活圏
しかし、その裏には隠された秘密があり……
謎と危険だらけの物語が極寒の舞台によって一層引き立てられている印象
全編を通して良い緊張感と幻想的な雰囲気があります
見事なセンス
また1つ1つのシーンも美しく、特に海中のシーンは作者のこだわりを感じました

★★★ Excellent!!!

陸のなくなった地球、適応するために進んだ技術、共存しつつも相容れない〈ヒト〉と〈テンシ〉ーー退廃的で美しい世界観の中にある、ツナ缶という店の存在が印象的でした。
登場人物たちの会話、キャラクター性も、すべてがそこに水中を感じるような凪いだ雰囲気が心地よく読んでいて不思議な安定感があります。
これから主人公たちがどのようになっていくのか続けて読んでいきたいです。

★★★ Excellent!!!

まだ全て読み進めたわけではないのですが、非常に魅力的世界観と独創的な設定で構成されている作品です。
舞台は、陸が全て沈没してしまった荒廃的世界。
残った氷床で暮らす人々と、水中環境に適した人魚を創ろうとした結果生まれてしまった成りそこない『テンシ』の物語には、舞台である氷床の寒波とは正反対な、温かさを感じられました。
しかしそれも、やがては氷河のように冷たい切なさに飲み込まれてしまうのでしょうか。どんなに燃え盛る火も、いつかは消えてしまうように。

★★★ Excellent!!!

『BARツナ缶』に一歩踏み込むところから始まると、もうグラス・ラフトの住人であり、彼らを傍観し見守る一員です。

深い群青色をしたこの物語の世界観は冷たく、残酷で、儚く、哀しさに顔を背けつつうつり変わってゆきます。
しかし、彼らは『ツナ缶』で飲み交わし、笑い合い、優しく温かく想い合って、幸せを構築することができるのです。
ヒトとテンシの垣根を越えた、もはやヒトなのかテンシなのかの判断など『ツナ缶』に居るとわからなくなる。それほど、彼らの幸せを存分に眺めることができます。

悲愴を負いながら彼らがどう生きてゆくのか、規格外や『済んだ』命を『仕事』と割り切り鉛弾で奪い続けるか──。
今後の展開も期待大。
各話のボリュームも短めでリズミカルなので、あっという間に進んでしまう物語です。

さぁ、『ツナ缶』の扉はすぐそこにあります。
グラス・ラフトはヒトにとっては寒いところなので、中で暖まってはいかがですか。

★★★ Excellent!!!

ディストピア×人魚。聞いたときは奇抜な組み合わせだと思いましたが、深い魅力に満ちたいい作品でした。
話が進めば進むほど、背景を知れば知る程、平和な日常のシーンが段々と愛おしく思えてくる。そして直視できなくなる。
苦さと甘さが互いを強調し合う。そんな作品を作れることがとても羨ましい!

★★★ Excellent!!!

凡そ将来的にあり得ないとは言えない世界観。作られし者――”テンシ”と、創造者にしてマイノリティーである”ヒト”による物語。
三人称視点で書くことでハヤトの知りえない部分までを多視点的に描くことに成功しており、一人称視点小説でありがちな主人公が万能すぎたり、やたらと後付け説明の増えるテンポの悪い展開が無く、最新話までノンストップで読み切ることができました。
次話を楽しみにしております。

★★★ Excellent!!!

地上が海面に呑まれ、新たに誕生した国。そして、そこで行われている人体実験や法律、テンシと呼ばれた新人類などの設定が面白いw
また、そこに属する主人公が凄惨な現場に慣れてゆくも、仲の良い仲間たちと過ごす日常パートの描写に安心感があります。
そして、ヒロインであろう彼女が口にした意味深な台詞に物語の続きが気になります!
新エピソードの更新、待っています(^^ゞ

★★ Very Good!!

物語のテーマは、ディストピア・人魚ということで、現実世界とはかけ離れているのですが、登場人物たちの心情は、とても真実味があります。
描写が肉薄しているゆえ、ダークな感じが強調されているのかなと思います。
とても魅力的な作品でした。

★★★ Excellent!!!

偏見、階級、デストピア
UV(人魚)様私は幸福です!

大きな大きなガラスの筏、と言うメルヘンな舞台の上に、しっかりと練られたSF設定の国家が鎮座しています。

そんな舞台のなかで登場人物たちが苦悩したり、酒を飲んだり、笑ったり、酒を飲んだりするお話です。

表面は穏やかな凪の海でも、戸板一枚下は、ドロリ濃厚で個人ではどうしようも無いような世界が広がっています。

苦悩する主人公の明日はどっちだ。果たして彼は納得のいく結末を迎えられるのでしょうか。

★★ Very Good!!

静かな海を眺めて傾ける酒盃の様な、そんな、独特の雰囲気を持つディストピアSF。
静謐で、大人びて、酔うようで、美的で、それでいて心のどこかさざめくような。
一種独特な作品であり、完結後にレビューについては加筆修正するかもしれませんが、現時点でお勧めしたいと思いましてレビューを作成させていただきました。