今宵の夜伽は、君に捧げる。

作者 美澄 そら

52

18人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

誰も知らない海の、どこかに浮かぶ島国「伽羅国」。そこには性格や性質を異にする王子が三人いらっしゃって。その王子たちと仲良く暮らしていた女の子、朱衣。ある日、彼女の前にはあやかしの「夜伽」が現れた。夜伽により、少しずつからまり、そしてほどけていく王宮の物語――。

読書を終えた直後に思ったのですが、とにかく文章がうまかった。架空の国を想定して書かれているのですが、食事や着物、風俗や文化などにはなんらかのモデルを定めているはず。それらの資料と設定がうまく融合されており、まるで物語の世界にポンと置かれたような間隔を覚えました。馬で駆ける野山、王宮の夜、祭りの盛り上がりなど、頭の中でしっかりとイメージしながら楽しむことができました。これは他作ではなかなか見かけられないうまさだと思います。この筆者、元々このような場景描写がものすごく上手なのです。目のつけどころが違います。まるで書店に並んでいるくらいに達者な場景描写と文章のテンポ、これは絶対に見どころの一つになりえると思います。

それから三人の王子と「夜伽」というあやかしがメインで出演するのですが、それぞれのキャラがものすごく立っている! 長兄の白麗は病弱で書を愛し、次男の紅晶はものすごく色気があって一生懸命。三男の碧英は猪突猛進タイプなのに実は自然を愛し、夜伽は最初から最後まで変態(失礼!)でありながら誰よりも優しい心をもっています。思いやりの心です。三兄弟はそれぞれ作中で成長していくのですが、夜伽の心も最初と最後では違っているのではないかと思います。
そして……この四人に共通することがあります。
全員が熱い心を秘めており……加えて……。

イケメンなのです!

やばい! やばすぎる! 筆者は絶対ににやつきながら書いた! 間違いない! もちろん読者もにやける! 四人全員が「主人高級」の魅力を備えているのです。さあ、あなたは誰を選… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

わたしにとって、初めて読んだ中華舞台のファンタジー。文章なのに、ひとつひとつの宮廷内の様子や美しい色までもがありありと浮かびます。とても綺麗な世界観。
中華ものとはどういうものなのか、分からなかったわたしにとって「これが中華の世界なのか」と新しい世界を見せてくれた作品です。

人の気持ちは、思うようにはいかないもの。その儚さや切なさ、美しさが見事に表現されています。

タイトルも本当に秀逸。タイトルだけで世界にぐっと引き込まれてしまうほど。今宵は美しい世界に酔いしれてみてはいかがですか?

★★★ Excellent!!!

 中華ベースの異世界宮廷で織りなされる、溺愛系恋愛ファンタジーです。
 気質の違う三人の皇子、そして美しい妖鳥が想いを向けるのは、宮仕えをしているしっかり者のヒロイン。三者一羽の愛情はまっすぐでわかりやすく、反面、ヒロインの朱衣の心は序盤ではあまりわかりません。
 皇子たちを一人一人掘り下げて描いていくうちに、彼女の想いと宮廷の現状が少しずつ紐解かれていきます。

 乙女ゲームや少女漫画のような王道のストーリーラインですが、朱衣の父親である「先生」との日々を三人の皇子たちが回想する流れは、この物語のもう一つの軸のように思います。
 幼いときの思い出と今の朱衣との関わりが、彼らの生き方をどう変えてゆくのか。国の在り方にも関わるその変化も、見どころかなぁと。

 甘い恋にほんのり苦い毒が混じる恋愛劇、ぜひご一読ください。

★★★ Excellent!!!

少女漫画や少女小説を愛読する人にはたまらない王道逆ハーレムファンタジー。
かくいう私も少女漫画を愛する一人として、この物語に魅せられました。
佳人薄命な雰囲気漂う白麗様推しですが、ヒロイン・朱衣を惑わせる夜伽の艶めかしさもたまらない……!
それぞれのキャラクターの過去や心理が丁寧に掘り下げられているので、どのキャラクターも生き生きと輝いて魅力的です。
またキャラクターだけでなく、ストーリーの展開もきちんと練り込まれていて、私は最初から最後まで一気読みしました。
実はカクヨムで長編を一気読みしたのはこれが初めてです。
とにかく読んで損はさせません!
ぜひぜひ宮中で紡がれる甘くて美しい恋愛絵巻をお楽しみください。

★★★ Excellent!!!

舞台は中華風の皇宮。
三人の皇子と一人の書庫係の女の子、そして一人の妖。
皇子達はそれぞれ全く異なった性格をしておりますが、皆主人公の書庫係の女の子、『朱衣』に惹かれております。彼らは、朱衣の父親に師事していた過去があり、いわば幼馴染の関係。そこへある日、『夜伽』という妖が舞い込んできて、朱衣と秘密の関係に……。
不思議な五角関係がたまりません。毎回、甘い描写と展開で脳みそトロリンになりながら読んでおりました。あっちも好きだけど、こっちも魅力的、とか言っておきながら、こっちはほっとけないし、そっちとは誰にも言えない秘密があるし……と、恋多き乙女の感情を見事に表現しきっております。
そして、恋愛だけでなく、皇宮を取り巻く様々な人間模様、そして彼ら彼女らの確執、苦悩や葛藤を織り交ぜながら、シリアスに展開していく後半のストーリーは、目が離せませんでした。しかも、それが抉ってくるんです。心をゴリゴリと。
続きが気になるけど、続きを読むのがちょっと怖い……そんな、読み進める手が一瞬止まるほどの心情描写には圧巻の一言です。
キャラクターも、誰を応援したくなるとかではなく、もう、みんな一緒に幸せになってくれ頼むから……という感情になってしまう程、魅力的で愛すべき人物達です。強さだけではなく、それぞれの弱さを描いていて、キャラがしっかり立っているのが一番の要因かと思います。
長くなりましたが、とてもおすすめの作品です。
是非皆さん、読んでみてくださいね( *´艸`)

★★★ Excellent!!!


朱衣という一人の少女を中心に巻き起こる、甘い香りを乗せたそよ風のような一作。
この物語を読むときはブラックコーヒーを傍に置いておくことをおススメする。何故なら、要所要所で血を吐きそうなほどに甘い展開が用意されているから。

書庫で書物の整理を手伝っている朱衣。
そして、国を支える3人の皇子。
三国志を読んでいるかのような、中華風の世界観を舞台に、彼女が皇子たちにもてはやされている────までなら、普通のラブコメかもしれない。
しかし、そこに加わるのが神々しいオーラを纏った夜伽という名の妖。
彼は朱衣を番にするために、いくつも策を講じるものの、皇子たちはなんとかそれを阻止しながら朱衣との距離を縮めようとする。

逆ハーレム物の作品を読むのはこれが初めてなので、比較対象はないけれど、登場人物一人一人の気持ちが会話や地の文からひしひしと伝わってきて、背筋がむず痒く感じる。
行き過ぎず、しかし控えめでもない夜の描写に赤面する読者も少なくはないだろう。

まだ最後まで読めているわけではないので、纏まったレビューは後程書かせていただきますが、読んで後悔はしない作品だと思っております。

貴方も、砂糖で砂糖を洗うような甘々な今作を、読んでみませんか?

以上、長文レビュー失礼いたしましたっ!

★★★ Excellent!!!

薄暗がりに朱衣が見つけた、傷付いた怪鳥。
『それ』は、東の国からやって来た妖だった。

朱衣をめぐって、各々突出した腕を持つ三人の皇子が、静かにしかし大胆に、朱衣を読み手を魅了しにかかる。
そこに、怪鳥も加わって……?!

いわゆる逆ハーレムな、いにしえの中華風恋愛物語。
はてさて、あなたの推しは誰になりますやら。