概要
肩肘を、張りつかれた人に、憩いの場所を。
都会の中心を外れた位置にある、商業地を避けた閑静な町。その中にぽつりとたつ、一見では店と分からず見落としそうな一軒の居酒屋がある。
店と気づいて扉に手をかけると「金持ちなお高い客はお断り」の文字。
来る客は誰もが考える。
「儲けるならお金持ちが来る方がいいのではないか」と。
そうしてドアノブから目線をずらせば、右隣には木製の三脚に立てられた、居酒屋の出入り口にありがちな小さな黒板。
しかし、そこに書かれる文字は、お品書きならぬ但し書き。
「暇人、変人、名人、凡人、狂人大歓迎」
と、
「お客様は神様だ。しかし信者は神を選ぶ」
と書かれた、普通の人なら怪しくてひくであろう不思議な居酒屋。
しかし、訪れるものは尽く、どこからともなく惹かれて、沸き出す好奇心に押されて扉に手をかける。
すると、そこ