居酒家 吹き溜まり
酒の飲めない居酒屋店主
第零話 プロローグ
都内の雑踏を抜けた、とある下町風な町に隠れる一件の飲食店。特徴のない町並みの、強いて言うなら閑静な住宅街という表現が近い景観に半ばまで馴染むそのお店は、暖簾と食事時でなくとも香る豊かな香りで、辛うじて周囲の民家と一線を画す存在感を放つ。
ネット情報誌に書かれた住所を確認し、どうにか此処らしいと判断すると、私も、店から僅かに香る料理やアルコールの香りのおかげで確信した。
此処が、私の探していたお店なんだ。
私は新生活の高揚感に背を押され、強気になっていたのでしょう。
強い足取りでその店の暖簾をくぐったのでした。
「いらっしゃい。早速だが、客は帰れ」
「へ?」
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