第28話 私

警察に電話したが、意味がなかった。

考えてみれば当たり前で、娘も

いない。ただフォークと血みたいな

ものが見えただけで警察も

よくわからないと困っていた。

一度家に帰るよう言われた。

どうしよう。困り果てて

いると、車が出ていく音がした。

中に人が居たんだ。階段を

降りて、入口に向かう。

倉庫の入口が開いていた。

いつの間にか電気が消えていた。

奥の方に薄っすらと灯りが見える。

車が並べられており、気味が悪い。

中に入ろうかと、声を掛けようか

悩んだ。入ったら不法侵入に

なってしまうんじゃないか。

もし、声を掛けて追い帰させ

られたら終わってしまう。

拳を一度握りしめ、ゆっくり

中に入った。携帯の明かりを

つけて中央にあるソファまで

行くことにした。

ソファの周りには机がいくつか置かれており

その上に、酒やお肉が散乱してあった。

お肉が刺してある串に目がいった。

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