第7話 誘惑

「別に興味ないよ」

タクヤは片目をつぶり両手を合わせた

「お願い一生の頼み!!」

「なんでだよ」

「実は行くと約束していたみかとさおり

が行けなくなったんだよ。女子つれていか

ないと俺達が参加できないんだよ。頼む!」

タクヤの頭を小突く。

「イッテぇーな〜」

「私は保険かよ」

「いいじゃねぇか、酒も出るし

ジュンと一緒にいりゃぁ」

みかとさおりは風貌がよく、男ウケがいい

「終わったらその新車で家まで送ってくれ

るってよ。スポーツカーだし最高じゃん!

「何時まで?」

「17時くらいに終わりらしい。」

母が帰るのが19時くらいだからバレる

必要もない。朝の件で会いたくないし

午後の勉強も先生がコロナで自習だから

咳が出るといって早退すればいいか、

コロナかもと疑われたらすぐ返してくれ

るから、今は休むのが簡単だ。

「わかったよ。行くよ」

弁当の卵焼き以外ほとんど残した。

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