第3話 亀裂

「なんでパン食べないの?」

明らかに私の声はドラム缶を叩くような

怒りが混じっている。

娘は『またか』というような表情をして

「お腹すいてない。それに焦げてる」

「焦げてる部分少し取れば食べれるでしょ」

「いらない。ママが食べればいいじゃん」

コーラにメントス入れたくらい怒りが膨れ

あがる。なんで私が

「今日もプリント出してなかったわよ」

「今関係ないじゃん」

「机いつも片付けて寝てって言ってるでしょ」

「だからパンと関係ないって言ってるじゃん」

「朝ご飯くらい自分でやってよ。」

娘は面倒くさそうにうんと携帯見ながら頷く

「なら、お弁当自分でやってよ」

うん

「作ってもあんまり食べないし好きにしてよ」

携帯にないかを打ち込んで返事をしない。

「それやってくれた朝何も言わない」

「私作れない」

「卵焼きくらい作れるでしょ」

娘はダルそうにカバンを持ち玄関に向かう

娘「作れないから、教えてくれたらやる」

「約束よ。帰ったら教えるから弁当やってよ!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る