第24話 行方

ない知恵を絞り出して

地図と線を比較する。

途中から一本道になる道なんて

そんなにあるわけじじゃない。

電車に乗ったのかもしれない。

駅に向かうべきか。あやがお金がある

とは思えない。辺が暗くなり、

時間だけが過ぎていく。

「もう!わからない!」

挙動不審でソワソワしていたら

近くで見ていた人が声をかけて

きた。「どうしました?」

「あ、一本道を探してて、その」

こんがらがって何を言っているか

わからない。地図を見せて

「娘が家出して探してて」

緊迫した雰囲気だけ伝わったらしい

少し貸してください。若い女性だった。

地図と線を何度か見比べて、

「赤い点はなんですか?」

「これは、第3高校だと思います。」

女性は少し自分の携帯で方角を確認

「左上に方位が書いてあるのできっと

方角的に港だと思いますよ」

こんな簡単にわかるなんて天才なの?

私は何度も感謝してタクシーを探した。

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