概要
山口百恵が引退し、松田聖子と直木マナがデビューした、そんな年だ。
1980年11月、新人賞有力の19歳アイドル歌手の恥ずかしい写真が雑誌社に届く。芸能界の裏稼業を請負う俺は写真の出処を追うが、気まぐれなクソ娘に翻弄され・・・
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!ドチャくそ胸糞!純情は裏切られる。
芸能界の汚い話は、多くのドラマで描かれ、
現実もニュースで晒された。
アイドル志望の女の子の純真な夢を叶える一方で、それを快く思わない妬み。
周囲の独占欲や承認欲求が若者を潰そうとする。
それを阻止するための汚れ仕事も請け負う、少しくたびれた男。
ハンフリー・ボガードともちょっと違うが、
人間的魅力溢れる人物には違いない。
人の話を上手に引き出し、意外と誠実でもあるその男を、
女たちが放っておくことはない。
それにしても、いい思いをしすぎなのだが、
どこか魂は上の空。
与えられた仕事、探偵業兼便利屋のようなことを忠実にこなす一方、
組織からは追放されかかったり、また頼られたり。
最後、…続きを読む - ★★★ Excellent!!!~ 昭和55年の空気が、煙草の煙のように漂ってくる ~
山口百恵が引退し、ジョン・レノンが凶弾に倒れた1980年その年の空気を舞台装置として使うだけで、すでに物語の色が決まってくる。
芸能界の裏稼業を請け負う探偵という主人公の設定はハードボイルドの王道でありながら、「気まぐれなクソ娘」こと新人アイドル・直木マナとの関係がどこか純愛めいた温度を帯びていくのが本作の妙味だ。スキャンダル、脅迫、芸能界の闇縦糸の展開は重く湿っているのに、懐かしい曲名が章タイトルに並ぶことで独特のノスタルジーが滲み出る。「ザ・ベストテン」から「スターティング・オーヴァー」まで、選曲センスだけで時代の体温がわかる。
ハードボイルドとしての骨格と、昭和への哀愁と、ほろ苦い…続きを読む