MARIKO 或る少女歌手の死

事実は小説よりも奇なり。

久しぶりに頭に浮かびました。

スマホが当たり前の今の時代では考えられない話ですね。

天文学。
星を見て、昔の人はいろんな発見をしました。
情報が無い。
知識が無い。
便利な道具も無い。

何も無い時代のほうが、よりクリエイティブだったのかもしれません。

令和の今、昭和という時代は非常に魅力的な小説の舞台だなと感じました。

おもしろいお話を読ませていただき、ありがとうございました👀！

　1986年4月、アイドル歌手岡村まり子が自殺する。そんなショッキングな内容から始まる物語。
　だが、しかし、ちょっと調べていただければ分かることだが、この同年同月に自殺したアイドルが実在する。そして、この短編小説の前半部分、あまりにリアル過ぎる描写は、おそらくかの実在したアイドルのファンであった作者の実体験であると思われる。

　この事件はぼくもリアルタイムでニュースを見ていて、写真週刊誌に掲載された記事も読んだ。現場には行かなかったけれど、地面に横たわる遺体と周囲に流れる何かの液体が撮影されたその写真はショッキングだった記憶がある。


　この短編の前半は、おそらく作者が実体験した事実…続きを読む

ミステリアスなテーマを扱いながらも、後悔と悲哀が深く描かれている作品です。


緻密な描写を通じて、全体的な雰囲気が見事に表現されていると感じました。


読者の皆様にぜひお勧めしたい一作です。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（108文字）

文章を書くのがうまい人、語彙が豊富な人、書き方のルールを守って書いている人、いろいろな書き手がいますが、その方々と一線を画しているのは、この小説からは作り物ではない熱を感じます。作者にとって、特別な題材なのだと思います。拍手です。

うらやましい青春だ。
と、いってしまおう。
懐かしむべき過去があるということは、それだけでうらやましい。

そういう時代の物語。

大変によろしい。