概要
これは悲しくも儚い、白く輝く竜と奴隷となった少女のお話……
小さな農村が他国の軍隊に襲われ、男は労働力に、女は軍兵たちの慰み者として捕らえられ、老人や子供は皆殺しにされた。主人公エンジュは、12歳という微妙な年齢だったが、労働力に使えると捕らえられ、他の女たちと共に王都に連れてこられる。そこで下働きとして暮らすのだが、ある日少女は月光で輝く白い竜と出会った。エンジュはその竜の美しさに魅了され、度々大人たちの目を盗んで覗きに来ていた。それを知った調教師エビネが、この手こずる竜の世話をエンジュにさせることに決めた。エンジュは竜に幻の美しい花、『月下美人(カドゥプル)』という名を付けた。彼女は竜を城から救い出そうとするが、思いのほか大暴れした竜はエンジュと共に深い森の中に逃げ込んでいったのだ。それを必死に探し出そうとする兵士たち。そして、追ってから逃げなが
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