第4話

 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜


「えっ…」…



 朝礼で紹介された

 今日から研修で我社に来た人物…


 1年前に別れた、元カレのてつだった…



『どういうことよーーーヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ』

 プチパニック…



 朝礼が終わり

 元カレと目を合わす前に…

 そそくさとトイレに行くふりをして

 事務所から出た



「やっぱり、アミだ…」



 後ろから声が聞こえてフリーズしてると

 回り込んで顔を覗き込むてつ


 他人のフリして

「ど、どうも…よろしくお願いします…」


「何だよ それ〜(´∇`)ハハッ」


 ……。


「元気…だった?」

 …急に真面目な顔した哲に



「ごめん、仕事のこと以外では

 話しかけないで…」



「せっかく会えたのにっ!

 …話がしたいんだ!今晩、時間作って…」



「……もう私たちは」



「久しぶりにメシでもどう?

 仕事終わったら、ロビーで待ってる」



 私が返答に困っていると…



「どうした?アミ…」

 …部長がやってきた



「あ、部長!」

 タイミング良きd('∀'*)…助かった…


「いいえ、何でもないです!

 失礼します…」



 私は、事務所に戻った



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 残された柾國まさくにてつ


 柾國は 哲をチラ見して

「分からないことがあったら

 私に聞いてください」


 哲は、満面の作り笑いで

「はい、わかりました!

 よろしくお願いします(*^^*)」



『チッ…邪魔しやがって…』

 哲は少し睨みながら事務所へ戻った



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 いつものように…?


「この書類、誰作った?」


「私です」

 また怒られる(^_^;)…



「ここ、直しておいて…」



('-' ).........。

「えっ?

 ……あの…怒鳴らないんですか?」

 拍子抜けしたまま、思わず聞いてしまった



「なんだよ…怒って欲しいの?

 アミは…ドMか?」

 にやりと笑いながら部長は言った…




 "えっ?怒ってない…どうして?"

 "いつもの怒鳴り声、プリーズww"

 "あの二人…何かあったの?"

( ;゚д)ザワ(;゚д゚;)ザワ(д゚; )


 事務所にいた人たちが騒ぎ出した



 恥ずかしくなった私は


「ち、ちょっと!!!!

 いつも通りやってくださいよ!

 怪しまれるでしょ!!!!(ボソッ)」



「別に怒る必要ないだろ?」



「い、今まで散々怒ってたくせに

 何なんですか?!ヽ(`Д´)ノ」



「あ゛?別にいいだろっ!!!!(*`Д´)」



 言い争う2人に 見かねたじん

「アミっ!!!部長相手に何してるっ!!!」


 Σ(ºㅁº)!!はっ

 仁の声に、我に返った

「あ…」



「へぇ〜!

 喧嘩するほど、仲が良いってやつ?」

 そっぽを向いた哲が言った



「ど、どこが仲が良いのよっ!!!!」

 スタスタ(((((*´・ω・)



 自分のデスクに戻って

 書類の修正作業を始めた



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 終業時間…みんな帰り支度を急ぐ…


 私は少し 時間をズラして ロビーに来た

 なるべく哲を避けたい…

 話することなんて無いし…

 このまま帰って…



「お!アミ(*´꒳`*)」

 この笑顔…懐かしい…


(。´-д-)ハァ-

 見つかった…仕方ない…


「…手短に話してよ」


「うん、わかった(*´꒳`*)」



 その様子を少し離れたところで

 見ていた柾國…


『…あの2人、どこに行くんだ?』



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 会社から少し離れた居酒屋…

 それぞれ注文した後

 沈黙が続いた



 先に口を開いたのは、哲…

「あれから1年経ったんだよな…

 長かったよ…」



「そうだね……」



 このまま会話を繋げてしまうと

 色々と思い出してしまいそうで

 おしぼりで 手を拭きながら

 言葉少なに 返事をした



 食事を進める中で



「どうしてあの日…

 俺と別れるって言ったの?」



「…社長令嬢との

 縁談があるって聞いたから…

 仕事頑張っていることも知ってたし、

 社長から期待されてる証拠だなって…

 …縁談は 良い話だと思ったから」




「そうだったんだ…」


 うなだれた哲が続けて放った言葉…


「アミ…あれは、デマなんだよ」



 ……?!

「えっ?デマ?」



「…その縁談の話、誰から聞いた?」



「取引先の、ゆうさんから…」


「(。´-д-)ハァ-…やっぱり優さんかぁ…」


「ねぇ!どういうこと?」


「優さん、アミのことが好きで…

 俺と別れさせるために

 その話を でっち上げたんだ…

 当然、俺は見合いも結婚もしてないよ」



 ………し、信じられない!!!!!!

「今更!!…デマって?

 わ、私が てっちゃんを忘れるために

 どれだけ大変だったか わかる?」



「てっちゃんって…呼んでくれた…」



 付き合ってた時の呼び名を

 ポロッと 口にしてしまった…

「……ぁ…」



「俺は……

 別れを告げられたあの日からもずっと…

 アミのことが好きだ…」



 混乱して…何が何だか…

 でも、今はそんな言葉…聞きたくない!



「私は、もう忘れたの!…帰るッ!!!!!」

 食事代をテーブルに叩きつけて

 店を出た



 スタスタ(((((( #`꒳´ )


「デマだった?…何言ってるのよ…」



「アミ、待ってっ!」

 哲が追いかけてきて 腕を掴んだ


「離してッ!!!!!」


「嫌だ!!!!!!」


「離してっ…っ!!!!!!」



 掴まれた腕をグイッと引っ張られ


 ギュッ…

 哲は、私を抱きしめて


「俺は 忘れてない…」



 低くて優しい声が

 吐息とともに私の耳をくすぐった


 懐かしくて……心地よくて……

 目頭が熱くなる……



「すごく会いたかった…アミ…」

 さらに強く抱き締められた


「私は…忘れたのっ…」



「忘れたのなら…思い出させてやる」



 そう言って 体を離した哲は

 私の手を握り、スタスタと歩き始めた




 ″ダメだよ…このまま着いて行ったら…″

 それは、わかっている…


 でも、大好きだった…

 いつも優しくて

 私を大事にしてくれた彼のことが

 ものすごく…大好きだった…



 *・゚・*:.。.*.。.:



 連れてこられたホテル…


 ぎゅっと抱き締められたカラダは

 哲の熱によって 溶かされていく…


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る