第27話

 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 アミは さとしからの誘いを断れず

 行きつけの屋台へ食事に行った


 その後、柾國まさくにが迎えに来て



 "アミの彼氏…

 いや、婚約者の柾國です"



 柾國は、智の前で堂々と伝えた



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 車で智を家まで送って


「今日は、俺の家で良い?」


「…ぅん」


「ん?…アミ、どうした?」


「・・・・・・」



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 柾國の部屋に到着…



「…アミ?」


「・・・・・・・ッ・・」


 Σ(ㅇㅁㅇ;;)

 え?…泣いてる?


「どうした?…さとしさんに何かされた?」


「ち、違うの…嬉しかったから…」


「嬉しかったって?」


「さとちんの前で…

 婚約者って言ってくれたことが

 すごく嬉しかった…っ…」


 アミは、今まで

 不安に思っていたことを

 話してくれた


 お互いに

 色々悩んでいたんだな…


「ごめんな…

 俺に自信がなかっただけなんだ」


 少しでも2人の不安を解消出来る

 一歩踏み込んだ方法を模索しながら…

 震える肩を抱き締めた…



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 仕事は少しずつ慣れていくもの


 望さんと一緒に

 取引先に足を運んで挨拶回り、

 事務処理、打ち合わせ…

 同僚が覚束おぼつか無い俺を

 親身になって助けてくれる




 ある日、女性社員に声をかけられた


「柾國さん…」


「はい?」


「あの…良かったら、今晩…

 食事に行きませんか?」


「えっ?…」


『うわぁ……

 まぁ ひよ子とは違うけど…』


「すみません、食事には行けません…」


 最初が肝心だ…

 しっかり断った!



「あ、2人きりが嫌なら

 何人か、人数増やしましょう……

 柾國さんも

 どなたか 声掛けて下されば…」


「えっ…(^∀^;)?」



 今、断っただろ!…(; ꒪ㅿ꒪)

 2人きりで行く気だったのか?!

 

 でも、こっちは 新入りだし

 仕事中も 気にかけてくれるし…

 あまり邪険に扱えないよなぁ…


「美味しいお店、知ってるので(*/-\*)」

 と、もう一言

 モジモジしながら言ってきた


 仕方ない…


「…わかりました…声掛けてみます」


「わぁ!ありがとうございます!

 私の方で2人声掛けます!」


 ってことは…こっちも、2人…だな


『……誰に声かける?』



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 〜休憩フロア〜



「体が痛い…(>︿<。)」


「アミさん、張り切りすぎ!((´∀`*))

 少しずつ慣れていこうよ、ね!」


 さとちんの笑顔に癒される


「優しい先輩ですね、智さんは!」


「あ〜!言い方!(´^`*)」


「アハハ…ごめんごめん!」



「アミ…さん!」


 柾國は、休憩フロアに居たアミに

 声をかけた


「あ!まさ…國さん、おつかれ様です!

 ・・・(〃゚艸゚)プッ」


「まだ慣れないな…(*°∀°)・∴ブハッ!!w

 あ、どうも…さとしさん( *¯ ꒳¯*)」


「あはは(´▽`*)…

 その顔、ムカつきますねw」



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 本題…ご飯に誘われたことを

 アミに話した



「もちろん断ったんですよね?o(`ω´ )o」


 何故か さとしが熱くなっている


「断ったけど

 2人きりが嫌なら誰か誘え…って」


「(*つ▽`)っ)))アハハハ…

 どうしても まさくんと

 ご飯に行きたいんだね、その人…」


「だから誘いに来た、アミを…」


 ……( ・∇・)・・・は?


「………私?」


「ついでに智さんも…」


「"ついでに…"ってまた

 失礼ですねヾ(=д= ;)」



「その方がアミも安心だろ?(*´꒳`*)」


 ・・・・・・( -ω-)・・・

 まぁ、安心というか何と言うか…


「それって、私行ってもいいの?

 いくら人数集めでも

 ちょっと違うような…( ´ㅁ` ;)」


「え〜なんか面白そう«٩(*´ ꒳ `*)۶»ワクワク

 僕も行って良いんですよね?

 …で…誰が誘ってきたんですか?」


 智が質問すると


「事務所の人…名前は わからなくて…」


「へ?知らないの?(; ꒪ㅿ꒪)」


「柾國さん、ウケる。゚(゚ノ∀`゚)゚。アハハハ…」


「この前入社したばかりだぞ?

 まだ覚えられないって…(´^`*)」



『可愛いな〜、まさくん…』



 早く会社に馴染めるようにと

 頑張っているのだろう


 まぁ…付き合ってあげようか


「美味しいお店かぁ…楽しみだね…」



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 その晩

 お店に メンバーが集まった…


 向こうは、女性3人…


 …でさ〜ね〜( ̄▽ ̄;)



「え〜!柾國さん、

 望さん誘ってないんだ…(; ꒪ㅿ꒪)」


(あの人が 松野さん…|ノд・)ヒソヒソ)

 さとちんが教えてくれる


「はい、誘ってません」


「なんだぁ…望さんが

 来ると思ってたのにぃ…(๑¯ㅁ¯๑)」


(この人、竹田さん…|ノд・)ヒソヒソ)


「まぁ、智さんが来たから

 良しとしようよ♡」


(んで、この人が 梅原さん…|ノд・)ヒソヒソ)


「柾國さん、アルコールは?」


「いえ、車なので…」


「智さんは?」


「うん、飲みます(*´꒳`*)」


「・・・・・・」


 私は いないものとして会話が進む…

 …邪魔ですよね…( *¯ ³¯*)



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 まさくんは、"松竹梅"の3人から

 質問攻め…

 上手く受け応えしてる:( ;´꒳`;)

 盛り上がってますね、そちらは…


 さとちんは

 そちらの会話に混ざりながらも

 私のことを気遣ってくれていた



「((-艸・*)ヒソヒソ…アミさん、大丈夫?

 面白くないよね?…

 もう少し頑張って!」


「ありがと、さとちん…(」・ω・ヒソヒソ…

 私、そろそろ帰るね!」



 本当に居心地が悪い…

 話もせず ひたすら食って飲んで…

 まさくんの周りに

 オンナがいるってだけでも

 イラッとする…

 噴火する程じゃないけれど

 嫌なもんは嫌だ…



「あの…私、そろそろ帰ります!」



「あ、おつかれ様でした(*´꒳`*)」


 松竹梅は、"やっと帰るのか…"と

 言わんばかりの作り笑いで

 こっちを見ていた


 代金をテーブルに置いて 席を立ったら


「僕も帰ります…

 酔っぱらっちゃったから(*´꒳`*)

 …じゃあ、お先で〜す!

 アミさん、一緒に帰ろう!」


「…( °Д°)エッ」

 さとちんに腕を引かれて店を出た



 *・゚・*:.。.*.。.:



「………」


 ダセェな…俺は…

 また、やらかしてる…


 柾國は俯いた



「あの人、新しく入った

 クリーンスタッフの人よね?」


「智さん、さっきからあの人と

 コソコソ話してたよ!」


「あの2人、付き合ってるの?

 すごく仲良いよね〜」


「智さん、年上好きだし

 ちょうどいいんじゃない?…」


「あの人、結婚適齢期っぽくない?…

 智さんと、そのまま結婚して寿退社〜!

(*つ▽`)っ)))アハハハ☆」



 ── 好き勝手言ってんじゃねぇよ…──



「……ァミは…」


「はい?柾國さん…

 飲み物、おかわりします?」



 『もう…失敗はしない…』



「アミは…俺の婚約者だから」


「Σ(ㅇㅁㅇ;;)エッ…」

 松竹梅は凍りついた



「彼女のことを…

 悪く言わないでください…(`-´)

 ……俺も帰ります」



 柾國は、その店を出た



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 店の外…

 少し冷たい風が吹いていた


 見渡しても 既に智とアミの姿はなく…


「大通りの方か…駅に向かったか…」


 柾國は2人を探した



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



「いや〜飲んだぁ( *¯ ꒳¯*)」

 智は ホワホワしたまま歩いていた


「さとちん、ごめんね〜

 私だけ帰ろうと思ってたのに…」


「危ないでしょ、

 女の子1人で夜道歩かせるのは( *¯ ꒳¯*)」


「女の子っていう歳でもないよ!

 アハハヾ(≧∀≦*)ノ〃」


「僕から見たら アミさんは女の子だよ」


「さとちん、優しいなぁ〜……」


「…ねぇ、どうして柾國さんは

 アミさんを彼女だって言わないの?

 どうして、隠そうとするの?

 …僕には わからないよ!」


「まさくんにも、

 考えがあるのかも…(;´∀`)ァハ…」


「どんな考え?

 フィアンセなんでしょ?

 結婚するんでしょ?僕なら…

 アミさんを彼女だって…

 大きな声で自慢するよ…?」



 さとちんはフラフラと私に近づいて

 抱きついてきた



 ギュッ…


「ち、ちょっと!さとちん!…

 大丈夫?タクシー呼ぶから…」



「僕にしときなよ…アミさん…」

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