第25話

 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 新しい職場での初日を無事に終えて

 ファミレスで ご飯を済ませた2人は

 車で柾國まさくにの家に向かっていた



「ねぇ、まさくん!

 私たちのことなんだけど

 さとちんには

 言っておいた方が良くない?」




『さと・・・・・・ちん・・・??』



「隠しておいたって、また…っ…」


「…いつの間に、そんな呼び方…(ボソッ)」


「え?…何?聞こえ無かった…」


「・・・・・・っ・・・」


「…まさくん?」



 キキ────ッッ…



 街灯も乏しい

 人気ひとけのない場所に

 車を停めた



「・・・・・・アミ、降りて」



「えっ?ここ…どこ??」



 私が何した?何の罰ですかー??

 ヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ


 こんなところに降ろされて

 1人放置されるとか?

 コワ━━━ヾ(;´Д`)ノ━━━アァアァァイイ


 まさくんが先に降りて助手席側に回り

 車のドアを鈍い音を立てながら

 ゆっくりと開けた



「降りて…」


「…わかった( -₃-)」



 渋々降りると



「こっち 乗って…」


「はい?」



 降ろされたと思ったら

 今度は 後部座席のドアを開け

 乗るように促される


「んぇ?(๑°⌓︎°๑)…なんで?」


「いいから、乗って…」



 とりあえず乗り込むと

 まさくんも一緒に乗ってきて


「え?」


 ゆっくり押し倒されて

 リップ音が鳴り止まないほどの

 キスの嵐…


「んっ…ちょっと…まっ…んッ!!!!」


 待てと言って 待てる状態ではない

 されるがまま…

 中途半端に服を乱され

 縦横無尽に まさくんの唇が滑っていく


 絡める舌が気持ち良くて 声が漏れる

 カラダもどんどん熱くなっていった



 場所が場所だけに…

 荒々しい息遣いで

 お互いに興奮しているのがわかる

 彼の長い指が攻撃するように暴れた


「ここ、弱いんだよな…っ…」


「っ…やめっ…んッ…っ!!!!」



 2人が 汗ばんだ声を

 まき散らしているせいで

 車内は みるみるうちに曇っていった



「アミ…っ…」



 耳元で囁かれる甘い声に呼応して

 潤って…そしてしたたる…


 前から 後ろから…

 淫らに体勢を変えながら交わった


 "誰かに見られたら…"


 そんなことも お構い無しで

 敏感なところを攻め入られて


「こっち見て…っ……アミぃ…」


 ペロッと舌を出しながら

 物欲しそうなトロンとした顔で

 私を見る彼に

 欲情し 何度もイカされた



 *・゚・*:.。.*.。.:



 〜柾國まさくにside〜


 嫉妬発動…


 この感じ…

 前に、じん

 キスしていた現場を

 見てしまった時と同じだ


 アミがさとしを"さとちん"と呼んだ…


 そんなことで、こんなこと…



 自分なりの気持ちの伝え方…

 思考回路が複雑な今

 自分の心を 信じることにしよう



 少しでも離れると…

 もう会いたくなる

 少しでも自分以外の男がチラつくと…

 独占欲が高揚していく


 アミと別れた時に味わった

 虚しくて苦しかった喪失感の名残なごり

 さらに 俺を狂わせている



「…ぁ…絶景だ…っ…はぁ…」


 月明かりに照らされた

 俺だけにせる

 綺麗で美しい牡丹色…乱れる姿…

 熱い吐息…艶のある視線…


 曇ったガラスについた

 アミの手形を見ては

 おのれたかぶらせた


 どんなに繋がっても

 不安になる…


 こんな感情を抱くのは

 俺だけなのか?

 "恋に落ちる"って この事なのか…

 アミは、どう思ってる?



「…っ…俺の事…好きぃ?…」



 互いに良く知った躰を

 ユサユサと汗で繋ぎながら聞く俺は

 卑怯者だ…


「好きっ…ぁ…っん!!!…」


 喘ぎながら締め付けてくるアミに

 もっと溺れたい…



「……っ…はぁ…っ」



 もっと…



 もっと……俺を…

 満たして欲しい…っ…



「…っく…んっぁ…はぁ……っ…」



 嫉妬深い男で、ごめん…



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 初の車中…達したあとも抜かずに

 まさくんは 私の胸に額をつけた



「…アミぃ…っ…

 好きだと言って…はぁ…はぁ…」



 彼を優しく腕に包んで

「好きだよ、まさくん 大好き…っ…」


 少しの間 抱きしめたまま

 呼吸を整えた



 本当は、このまま まっすぐ

 まさくんの部屋に行く予定だったけど


「やっぱり 私の部屋に送ってくれる?」


「えっ?…どうして?」


「しばらく帰ってないし

 部屋の掃除もしたいから(*´꒳`*)」


「…わかった」



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 マンション前まで送って貰って

 ちょっと寂しそうな

 まさくんを見送った



 確かに部屋の掃除もしたかったけど…


 最近のまさくんの様子とか…

 今日の出来事とか…

 1人で考える時間が欲しかった


 前の職場では

 私に対して怒鳴り散らすから

 第一印象は もう最悪で…


 だけどたたずまいや

 振る舞いは もちろんの事

 仕事に対しても

 自信に満ち溢れていた まさくん


 最近は、すごく不安げで…


 付き合っている事実を秘密にしたこと


 私が許嫁だと 言いたくなかったのか…

 

 まさくんより年上だし

 実は公表するのが

 恥ずかしかったのかな…とか


 その事が、ずっと引っかかっていた


 今回も、さとちんには

 言わないみたいだし



「はぁ〜…こんなウジウジするような

 女じゃなかったのにっ!!」



 ネガティブな自分に嫌気がさした


「とりま、風呂っ!」


 湯船に浸かりながら

 ネガティブ全開で のぼせた…



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜


 次の日

 悶々としながら一人出勤…


「おはようございます(*^o^*)」


「アミさん、おはよ〜!

 筋肉痛とか、大丈夫?(*´꒳`*)」


 智の言葉にドキッとした


「えっ(;゚Д゚)!…」


 昨夜のアレがアレして…ガタガタ…

 も、もしかして… 知ってる?

 ぎゃーーっ!見られた?


「初日から

 あちこち掃除させちゃったから

 足腰痛くないか心配だったよ…(´^`)シュン」


「あー!そっちね!(*´艸`*)ァハ♪」


 確かに、違った理由で

 足腰痛いけれども^^;


「そっちって どっち(。・_・?)ハテ?」


「いやいや…いいの!

 うん!大丈夫です!(*´꒳`*)」


「あー!!敬語になってるしぃ( -₃-)ムー」


「お、ごめんごめん:( ;´꒳`;)」


 いちいち"ムー"すな!

 ❥ー(♡ω♡ )ー➤ズキュン!!



「智〜!アミ〜!おはよぉ〜!」

 のぞむが出社


「おはよう、兄さん(*´罒`*)」


「今日も頑張るぞ(ง •̀_•́)ง」


「望さん、気合い入ってるぅ((´∀`*))

 僕達も頑張ろうね、ア〜ミさん!」


 この職場でも

 いいひとに恵まれたなぁ…


「はい!(^-^)」



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 足腰痛い中…

 順調に仕事が進む



「おっ!新人さん!頑張ってるね〜」


「あ、社長!」

 智が声を上げた


「アミさんは

 覚えが早くて助かってます(*´꒳`*)ニマッ♡」


 さとちんが褒めてくれた…(*ˊᵕˋ*)ヘヘッ



「じゃあ、私の部屋も掃除頼もうかな?

 あははは…」


 わざとらしい笑い方だな、父よ…

 ブハッ!!w(*°∀°)・∴


「……アミさん、お願いします!」


「わかりました!」



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 社長室に入った…


「ちょっと!お父さん!!」


「笑うの堪えたんだぞ!(´▽`*)アハハ」


 社長室で父と会話…

 何だか ちょっと変な感じ


「どうだ?仕事の方は…」


「うん、智さんも良い人だし

 続けられそうだよ(๑¯꒳¯๑)」


「それは、良かった!」


「あ、私のこと…

 娘だっていうのは…?」


「いや、言ってないよ…

 まぁ…言ったとしても

 贔屓ひいきするような社員は

 居ないと思うけどな」


「そうだね!」


柾國まさくにくんも

 仕事覚えるのが早いって

 のぞむくんが感心してたぞ!

 前職は、部長だもんな…

 ココに来てくれて助かったよ!」


 父も喜んでくれた


「お世話になります(*・ω・)*_ _)ペコリ」



「それと…まだ先の話になるけど

 私と望くんで

 出張の予定があるんだが、

 研修がてら柾國くんも

 連れて行こうと思っているんだ」


「え?…早くない?」


「柾國くんは、即戦力になりそうだ…」


 期待してくれてるんだ…嬉しいなぁ…



「詳しく決まったら また教えるけど

 そうだなぁ〜期間は

 2週間くらいかな〜( ̄-  ̄ ) ンー」



「2週間か…」



 離れていても 心は繋がっている…

 もう私たちは大丈夫…

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