第10話

 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 合鍵をもらった あの日から…

 私たちは、互いの部屋を行き来して

 たくさんの愛を育んでいった



 両家の両親にも

 付き合っていることを伝えると

 半ば諦めていたようで(…だよね笑)

 とても喜んでくれた



 でもまだ、会社の人たちには

 私たちのことは 話していない



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 今日は 彼の家から出社…

 もちろん、時差出勤



 最近、じん

 一緒に通勤…してないなぁ…



 事務所に入ると

 先に来ていた仁が

 ため息をついていた…


 気になったので 声をかけてみる



「おはよう…仁、大丈夫?」



「………」



「…仁?」



「えっ…お、アミ!おはよう!」



「どうしたの?具合悪い?」



「やーー!そんなわけないだろ!」



「え…仁さん、具合悪いの?」

 しゅんも心配そうな顔で声をかけた…



「俊、今日ランチに付き合え…」



「あ、いいなぁ〜私もっ…」



「アミはダメ…」



「え〜仲間はずれ反対!( ´^` )」



「仁さん…?」



「奢るから…付き合え、俊…」



「…わかりました」



「チェッ…いいよ、1人寂しく食べるし!」

(´・ω・`)....トボトボ



「………」

 3人の様子を伺うてつ


「アミ、俺とランチ行く?」

 と、声をかけた…


「あ、えっと…」

 部長をチラ見…|´-`)チラッ



「部長、この書類の訂正終わりました〜♡」


 最近、随分と

 柾國まさくにと距離が近い ひよ子…


「お、ありがとう!(´▽`)」


 ……(◦`꒳´◦)ムスッ

 何アレ…


「アミ?ランチどうする?」


「ごめん、また今度…」


「…わかった」

『何だか…アミに避けられてるみたいだ…』



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 昼休み

 会社近くのカフェに

 仁と俊が食事をしていた



 ワンプレートの

 バーグディッシュを食べながら

「仁さん…聞いてもいいですか?」


「ん?なんだ?(*¯ч¯*)'' モグモグ…」


「先輩のことでしょ?」


「ブフッ!!( >д<)、;'.・ ゲホゴホゴホッ...ヴ...

 ゲホッゴホッゴホッ...」


「わ〜い!当たったぁ…(∩´∀`)∩」


 ハンバーグをフォークで

 プスプス刺しながら…仁が話し出した



「アミは、同期の中で1番話しやすくて

 …同い年なのに 何だか妹みたいで

 気兼ねなく話せるって言うか…

 異性の友達も、アリだと思ってたんだ…」


 目の前にあった お冷を飲み干し

 空になったグラスを

 静かにテーブルに置いた



「あの部長が赴任してきて、

 アミが怒られるようになってからは…

 アイツの気が滅入らないように

 笑わせなきゃって…」



「俺、わかってましたよ…

 仁さんの…その気遣い」



「だけど、最近…つらいんだよね〜

 アミが怒られてるのを見るのも…

 笑顔で"大丈夫"って言ってるのも…

 なんか、こう…

 守ってあげたくなるっていう

 衝動に駆られる…みたいな…」



「仁さん、回りくどいな(°▽°)アハハ

 それ……恋ってやつですよ?」



「......( ˙꒳​˙ )えっ?」



「いやいや、え?じゃなくて」



「マジか…これ、恋なのか?Σ(・ω・ノ)ノ」



「…随分と天然なんですね、仁さんは」



「そうか…オレ、恋してんのか…

( ¯꒳​¯ )ᐝポヤポヤ」



「ダメだこりゃ(o´Д`)=з

 …で?…どうします?この先…」



「どうしようかな〜( ¯꒳​¯ )ᐝポヤポヤ」



「あの、研修で来てる哲も

 先輩と何か関係ありそうですよね〜」



「嗚呼…いきなりライバル出現だ…

 ひゃっひゃっひゃっ(*>▽<*)」



「応援しますよ、仁さん(ง*˙꒳˙)ง」



「おう、ありがとう!(´▽`)」



 自分でも そうなんじゃないか…って

 薄々感じていた…

 普通にしようとすればするほど

 空回りしたり…


 認めてしまえば

 今の関係が終わってしまう気がして…

 でも…やっぱりこのままってわけには

 いかないよなぁ…

 

ちょっと、アミを誘ってみるか…



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 コンビニで買った おにぎりを片手に

 書類を作っているアミ…



「食べながら仕事してんの?」

 後で飲もうと思って買った缶コーヒーを

 アミに渡した



「おぉ、仁…ありがとう!(*´꒳`*)

 あ、体調は?…もう平気なの?」


 デスクトップから視線を俺の方に移し

 笑顔を向けるアミ…

 いつもイジってばかりの俺を

 心配してくれるのか…


 『そういうところなんだよ…

 俺が…アミに……』


「うん、さっきよりは楽になったよ」



 勇気をだして…


「…あのさ…ちょっと、相談があって…」



「お?私に?…珍しいね(*´꒳`*)」



「今晩、時間ある?

 久々に、俺ん家で宅飲みとか…どう?」



「あ〜宅飲みかぁ〜…えっとぉ…」


 アミ( *¬ω¬)➝マサクン(ヾノ・∀・`)イヤイヤ➝アミ(‘▽^d)ok


「ちょっと、無理かな〜」


「じゃあ、いつものBARは?」


「BARは〜」


 アミ( *¬ω¬)➝➝マサクン( ̄-  ̄ ) ンー

 …(゚ー゚)(。_。)ウンウン➝➝アミ( *¯ ꒳¯*)ゞok


「いいよ…あ、俊は?

 私から声掛けておく?」



『悪いな、俊…今回は声掛けないから…』



「いや、俺から話しておくよ」


「そう?…じゃあ、また後で…」



 きちんと話すことが出来るか…

 わかんないけど…



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



「部長〜ぉ♡ 何かお手伝いすること

 ありませんかぁ〜(*´꒳`*)ニマッ♡」


「後で使う会議用の書類、10部コピー」


「ハ━━━ヾ(。´囗`)ノ━━━イ」



 "ひよ子…部長にベッタリね!"

 "最近 アミねえも怒られてないのよ…"

 "なんか変な感じよね〜"



 社内では こんな声が

 ちらほら聞こえてくる…



 私は怒られずに済んでるけど…

 2人の様子も、少し気になる

 たまに ひよ子と目が合えば 睨んでくるし…

 何でだろう…



「アミ!ちょっと…」



 会社で久しぶりに部長に

 名前を呼ばれたので

 照れくさい気持ちで

 そちらに向かおうとすると



「あ、それ…私が直しますよ!」

 ひよ子が私を遮るように

 前に出て来た



「あぁ…じゃあ、頼む」



 結局、ひよ子がやることになり

 私は回れ右…



「……(。´-д-)ハァ-」

 飲み物でも買ってくるかな…



 事務所を出たところで

 後ろから声を掛けられた



「アミ、こっち…」


 グイッと腕を捕まれ、

 会議室へ連れ込まれる



 バタンッ…



「あ、部長…!」


 ギュッ…

 勢いよく 抱きしめられた



「ちょっとだけ 充電…はぁ…疲れる……」

 さらにギュッとくるまれた



「ひよ子と、距離近くない?(Ⲻ༥Ⲻ* )‎ムゥ」

 たまらなく寂しくなって、漏れた言葉



「ごめんな…」

 体を離して おでこにキスをくれた



 私に見せるその笑顔に

 キュンとなりながら

 事務所に戻った




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