第11話

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 仕事が終わって

 私に相談があるというじん

 行きつけのBARに来た…



「あれ?しゅんは まだ?」


「俊は…誘ってないよ……」


「あ、そうなんだ…」

 2人きりか…まぁ、仁だから…


 雑談を交わしながら飲み進める…



「で?…相談って?」



「あぁ……相談も 別にないよ」


 腕時計を見ながら言う その横顔に

 ちょっとドキッとした…


「…そうなの?」



「アミと…2人きりで会いたかった…」



 いつもなら ふざけて

 ヘラヘラ笑ってるのに…



「や、やだなぁ〜真面目な顔して〜

 だったら、正直に言えばいいのに(*´꒳`*)」


 少しだけ沈黙があって

 俯きながら 仁が口を開いた


「お前は、俺の…大事な同期なんだ…

 だけど…」



 さっきから様子がおかしい…


 仁が話を続けようとした時

 テーブルに置いてあった

 私のスマホが震えた…



「電話、出てもいいよ…」


「あ、ごめん…ちょっと席を外すね」

 そう告げて、BARの外に出た…



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「あ、アミ?

 今 BARの近くにいるんだけど…

 迎えに行くよ…」


 声の主は、柾國まさくに



 先程の唯ならぬ 仁の様子に

「ねぇ、…そろそろ私たちのこと

 会社の人にも話した方が

 良いんじゃない?…っ…」


 そう言いながら

 振り返ると 仁が立っていて…


「誰と話してるの?」


「あ、…えっと…」


「はっきり言うよ…

 俺は、お前のことが好きみたいだ…」


「…へ?」


 突然の告白…

 通話中だったスマホは

 気がつくと 仁の手に渡り

 通話は既に切られてた



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「あ、切れた…電波悪かったのか?…

 とりあえず行くか…」


 スマホをポケットに収め

 何も知らない柾國は

 BARへと向かう



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 BARの入口…

「仁、返して…」


 スマホ取り上げて 動揺を隠すため

 精一杯の笑顔で



「真面目な顔で、冗談とかやめてよ〜(*´艸`)

 まだ体調、しんどいんじゃないの?

 もう解散しようか(*´꒳`*)」



「俺 本気だよ…」



 思いがけない言葉に 気が動転した私は

 いつの間にか 力強くホールドされ

 唇を塞がれていた


「んーっ!!!…っん…!!」


 仁も…男だった…

 ジタバタと抵抗しても

 ピクリとも動かない…

 勝てる気がしない…



 "相手も男だ…気をつけて…"

 …まさくんに言われたばかりだったのに




「…………」


 …その2人の様子は

 迎えに来た柾國の視界に入り


 無言のまま 踵を返した



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 やっとの思いで唇を離して


「…っ何してんの!!!!」

 仁を思いっきり突き飛ばした


「ごめん、俺…っ…」

 申し訳なさそうに言う仁…



「帰るね…」


 アミは落としたカバンを拾い上げると

 つかつかと歩き出す



 遠ざかる後ろ姿から視線を落とし

 しゃがんで 頭を掻きむしる仁

 同時に うなだれる…


「電話の相手…男だよなぁ…

 …はぁ……遅かった…」



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 少し歩いて

 柾國に電話をする


「もしもし、ごめんね…

 途中で電話切れちゃって…

 今、どこにいるの?」



「……近くの公園」



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 〜柾國side〜


 俺は今、複雑な気持ちだ…


 しっかりと見てしまった

 アイツとキスしているアミを…


 やっぱり 俺達のことを伝えた方が…


「はぁ〜(。´-д-)」


 こちらに向かって走ってくるアミは

 いつもの笑顔で

「さっきは ごめ…っ」



 手を伸ばしギュッと包み込む…

 離れていかないように


「帰るぞ…」



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 自分の中で 色濃くなる アミへの想い…

 "取られたくない"という感情…

 これ…"嫉妬"なのか?



 部屋に連れてくるなり

 愛しい躰にしるしをつける

 俺のアミ……俺の…



「あっ…」

 この甘ったるい啼き声も


「っ…ぁん」

 吸い付く肌も


「……ぃゃあ…っ…」

 気持ち良さに 歪んだ顔も…


「んっ…っ…ん」

 色っぽく濡れた唇も…


 全部……

 俺のもの…なんだ…っ……



 ⊂('ω'⊂ )))Σ≡ドピュッシー


「…っく…っ…はぁ…はぁ…っ…」



 柔らかな膨らみに顔をうずめて

 抱きしめると


「…っ…ねぇ、もしかして…」


「見てないよ…」


「あ!やっぱり…見っ…」


「いや……見てない…」



 妬いてるのに、強がってる男なんて

 笑えるだろ?


 申し訳なさそうにアミが言った

「もう、2人で行ったりしないから…

 ごめんなさい…」


「……ぅん…」


 ダサいなぁ…俺……

 まともな返事が出来なかった



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 それから数日が経ち

 仕事が立て込んで

 柾國と会えない日が続いていた



 残業もひと段落して

 飲み物を買いに給湯スペースへ…


 話し声が聞こえてきた


「最近、物騒な事件が多くて怖いんです!

 送ってくれませんか?」


 この声は…ひよ子…

 話している相手は…必然とわかった


「そうだよな……じゃあ、駅までなら…」


 まさくん…優しいなぁ

 ひよ子を送っていくんだね…


 いや、そうじゃなくて…(´^`*)ムーッ



「あ、お疲れ様です!(*´꒳`*)」

 

 2人の前に顔を出した



「アミさん、お疲れ様です!

 部長が、帰り…

 送ってくれることになって〜(*´°`*)♡」


「アミも良かったら一緒に…」

 私の顔を見て笑顔になった まさくんが

 言いかけたが


 彼の隣にいる ひよ子が

 私を ものすごい形相で

 睨みつけていて…


「いえ、…まだやることがあるので…」

 本当はキリのいいところで

 終わらせていたけど…

 ひよ子の凝視が とにかく怖くて(^∀^;)


「そっか…早めに帰れよ」


 ‪(◦`~´◦)‬ジーーーー


 ひよ子ぉ〜

 こっち見ないで〜ヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ



 2人が会社を出るのを待ってから

 帰る支度をして、外に出ると



「今まで居たんだ?( ^֊^)」

 てつが話しかけて来た…


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