第17話
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翌日の仕事帰り
付き合っている彼女を
実家に連れていくと別れてしまうという
憎きトラウマを払拭すべく
俺の実家にアミを連れて行った
ぎゅぅぅ…
「いらっしゃい、アミちゃん!」
激アツなハグで出迎える母親…
「
困らせたりしてないかな?」
楽しそうに話す父親…
「そ、そういう話は、いいから!(`-ω-´)ムッ」
照れくさい俺…
みんなで食事をして
楽しい ひととき…
親が こんなにも喜んでいる
隣にいるアミも 楽しそうで
俺も自然と笑顔になる
幸せな気分に浸った…
喧嘩もするけど
俺たちは、大丈夫…
これから先も、もっと幸せになれる…
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アミと食事に行った際
柾國と付き合っていることを
聞いた
あのキスの写真が流出しても尚
"まさくんのこと…
大好きなんだよね…"と
自分の前で
アミの言葉に 力強さを感じた
── これ以上、頑張っても
アミはもう、戻らない… ──
事務所にいる ひよ子を見つけ 声をかけた
「ひよ子さん…ちょっといい?」
「…はい」
哲は事務所から出ると
「この前の…手を組むっていう話だけど…
俺、抜けるから」
「え?どういうこと?」
「あの2人を引き離すことは…
無理だと思うよ…」
「な、何言ってるの?
まだ、わからないじゃないですか!」
「諦めた方がいい…」
「……チッ」
舌打ちしたひよ子は、つかつかと
エレベーターの方に向かっていった
「はぁ…(。´-д-)」
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「すみません、ちょっと、お話が……」
哲が柾國を会議室に呼んだ
「どうした?」
「うちの会社から
研修期間終了の連絡がありまして…
戻ることになりました」
「そうか…色々と
助けてくれてありがとう」
「いえ、こちらこそ…」
少し間を置き
「部長には、アミの事で
失礼な態度をとってしまい
…本当に申し訳ありませんでした」
「……あぁ…いや、俺の方こそ…」
哲は、柾國を真っ直ぐ見つめて言った
「アミは…いい女です」
「……知ってるよ」
「彼女のこと、よろしくお願いします」
「……なんか嫌だな、その言い方(-ω-)」
「今後は、アミの友達として…」
「はぁ?…友達ねぇ…?( *¬ω¬)」
「そんな怖い顔しないでくださいよ(ノ∀`笑)
でもまぁ…部長の出方次第で
俺も隙あらば…」
「隙なんかないよ…
アミは、誰にも渡さない…」
「…ははっ、すごい自信ですね」
「それで…研修期間終了のこと
…アミには?」
「俺から言います」
「…わかった」
「お世話になりました…」
哲は、自社に戻って行った
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まさくんの部屋に泊まって
恒例の時差出勤にも慣れてきた
柾國より遅れて20分後…アミが出社
「アミちゃん、ちょっといいかな?…」
事務所に入ると
アキコ先輩に声をかけられた
「あ、はい…」
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〜応接室〜
いつも清楚で凛としている先輩が
今日はちょっと…雰囲気が違った
「先輩…なにか、ありました?」
「実は私、来月から
部署が異動になったの…」
「え?急に?…この時期にですか?」
「アミちゃん…
ひよ子には、気をつけなさい」
突然の忠告に驚きを隠せない…
「ひよ子が、どうかしたんですか?」
「あなたも見たでしょ、部長とひよ子の
あの写真…」
「…あぁ…はい、見ました」
「あれは、ひよ子の自作自演だから
何も心配しなくていいわよ…
ふふっ(*´∇`*)」
「…えっ?」
「部長と付き合ってるのは
アミちゃんよね(*´艸`*)ァハ♪」
バレてたのね…
「…先輩には 隠せませんでしたか(^∀^;)」
「あの堅物の部長が、
アミちゃんばかり構ってたし!
恐らく…結構前からアミちゃんのことを
気になってたと思うわ…
これ、私の勘…(´ー`*)ウンウン」
「まさか〜!…(´▽`*)アハハ」
アキコ先輩の表情が沈む
「ひよ子はね…社長の姪なのよ…」
衝撃的な事実…
さらにアキコ先輩は
腕を組みながら話を続けた
「あの写真、私と部長の目の前で
削除させたのが面白くなかったのね…」
アキコ先輩の話を整理した…
ひよ子は 社長の姪…
写真は偽造…
先輩とまさくんの目の前で
写真を削除するという屈辱…
そして、アキコ先輩の異動…
・・・・・・
*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜
一方、
アミとのことを報告するために
社長室に来た
「失礼します…」
「おぉ〜柾國くん、聞いたぞ!」
「…はい?」
「ひよ子と、付き合ってるそうだな!」
「え?…いえ、…」
「ラブラブの写真、見せてもらったぞ!
いや〜嬉しいよ!」
「…その写真は、違います!、僕は」
「…ひよ子は
私の可愛い姪っ子なんだよ」
「……えっ」
「ひよ子とは…遊びなのか?…」
「社長、誤解です!!!
遊びも何も
そういう関係ではありません!!!
僕には…っ」
「アミ…と言ったか?」
「はい、ご存知でしたか…!
彼女は僕の許嫁で…」
「そういえば…ひよ子が
目障りだと言ってたなぁ〜…」
目障り…?
・・・・・・・・・
「…っ…何をする おつもりですか?」
社長は自分の顎を触りながら
見下すように話した
「ひよ子は、柾國くんのことが
本当に好きみたいでね〜
……かわいい姪っ子には
幸せになってもらいたいんだよ」
「・・・・・・・・・」
「…君次第って事だ」
「…アミに危害を
加えるってことですかっ!!!!」
「…ひよ子と、付き合ってくれるなら
何もしないよ…
…今時 許嫁だなんて、古風だな〜
ワハハハ…」
「…アミと……別れろ…と…」
「おぉ〜さすが柾國くん…話が早い!!」
「……僕がもし、別れないと言ったら?」
「まぁ…話は変わってくるだろうな…」
「……っ…」
「ひよ子のこと…
大切にしてやってくれよ?
アッハッハッハッハッ…」
「・・・・・・・・・」
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写真は削除させたはず
…まだ、持っていたってことなのか?
それとも削除する前に、既に…
俺のせいだ…
アミを…守らないと……
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アキコ先輩との話を終えて
事務所に戻ると
「アミさ〜ん!おはようございま〜す♡」
ニコニコ笑いながら
ひよ子が挨拶してきた
普段、挨拶なんかしないくせに 珍しい…
「…おはよう」
「今、部長は社長室にいますよ♡」
…知ってるし!
そのために私よりも早く家出たし!
わざわざ 何なの…?
「へぇ〜、そうなの…」
「アミさん、お疲れ様でした♡
あとは任せてくださいね(´~`*)ニマ~ッ」
『…お疲れ様?…あとは任せて?
一体、何の話?』
「………」
不敵な笑みを浮かべるひよ子を横目に
仕事に取り掛かっていると
「アミ、ちょっといいか?」
「はい…」
まさくんから声が掛かる…
何だろう……
彼の表情が…
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今日の会議室は
いつにも増して
空気がヒンヤリしている
「今晩、ウチに来れる?」
いつもより真剣な顔で言うから
何だか怖い…
「…うん、ご飯作って待ってるね」
「……うん」
近づいて来たかと思うと
まさくんは、ぎゅっと私を抱きしめて
「……愛してる」
そう言って
少し冷たくなった唇で
軽く触れる程度のキスを1つ…
それから 頭がクラクラするくらいの
深くて長いキスをくれた
バタン…
会議室に1人残され、
ザワつく胸に手を置き ため息をつく
── 一難去ってまた一難…
私たちは、結ばれないのでしょうか ──
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