最終話
*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜
〜
二次会の会場に来てしまった
アミが、
複雑ではあったけど
最後にアミに会ったあの日⋯
日帰りも難しい出張先から
彼女に逢いに来た
改めて
心底 好きなんだと
見せつけられた
どう頑張っても
2人の間に
割って入ることは出来ない…
俺は⋯
あの卑怯な行動を恥じた
本当に申し訳ないことをしたと
思っている
謝りたい一心で
ここまで来たけれど
会場に入る勇気もなく
入口でウロウロしていると
「⋯入らないのか?」
後ろから声が聞こえて振り返ると
そこには
「あ!…」
思わず声が出た…
顎を引き
じっと俺を 見据えている…
謝ったところで
許されるとは 思っていない
でも、このままでは いけない
「あの日は…すみませんでした!」
勢いよく頭を下げた
「・・・・・・」
「一言、謝りたくて…その…」
「・・・・・・」
「本当に、申し訳ありませんでしたっ!」
さらに頭を下げた
「・・・・・・」
無言の圧…ハンパねぇな…
相当、怒っているんだろう⋯
ダメな事だとわかっているのに
あの日は 気の迷い…
いや…魔が差したというか…
たくさんの言い訳が
脳内を駆け巡る
頭は上げず
次の謝罪の言葉を
焦って探していると
「あんなことをして…アミが
自分のところに戻ってくるとでも
思ったのか?」
物静かで
怒りを抑えているような低い声…
俺には重たくて…
とても冷たい言葉…
もしかしたら
俺の方を見てくれるかもって…
「・・・・・・」
「アミを、
「……っ…」
怒鳴られて当然…
それだけのことをしたんだから
「正直、アミに覆い被さるお前を見て
思いっきり殴ってやろうと思ったっ!!!!
…でも、アミは!!!
そんな事は望まないだろうなって!!
お前と別れた経緯も、
前に話を聞いてたし…」
部屋のドアを開けて
目の前で起きている出来事に
心中 穏やかではなかったはず
それなのに…
この人は…瞬時に
自分の感情を抑え
アミのことを尊重し、行動した
俺とは…全然違う…
「…謝る相手、違うよな?」
「…えっ」
「逢いに来たんだろ?
……気が進まないけど
逢わせてやるから そこで謝れっ!!」
寛大な人だ…
こういう人がアミを
幸せにするんだろうなぁ…
完敗だ…
── やっぱり この人には敵わない ──
「・・・・・・っ・・・」
「入るのか?!
それとも このまま帰るか?!」
「は、入りますっ!!!」
*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜
2人が二次会会場に入ってきた
「まさくん!……ぁ…てっちゃん…」
*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜
会場の隅に移動したアミと
それを見ていた
「…なんか深刻そうなんだけど
どうしたんだろう?」
「あ!あの人が哲さんですよ!
…アミさんが、笑ってないですねぇ」
少し離れたところで
「
アミに謝りたいって言ってたんだ…
何をやらかしたんだ?」
「さぁ〜…
部長と先輩の顔が真剣だから
何か良からぬ事をしちゃったのかな…」
*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜
「あの日のことを謝りに来た…」
アミと向かい合っても
視線は 合わせられずにいた
「・・・・・・」
「怒ってるよね…」
「・・・・・・」
「…ごめんなさい」
深々と頭を下げた
「…てっちゃんを信じて
部屋にあげてしまった私にも
非は あるから…」
「・・・・・・」
「あんなことは、しちゃダメだよ…」
「うん」
「・・・・・・」
「ホントにごめん…」
もう一度、頭を下げた
「……許してあげる」
「え?」
「その代わり…
てっちゃんとは、もう会わない」
「・・・・・・・・」
「私は まさくんと
幸せになるって誓ったから」
「・・・・・・」
「何より…まさくんを
不安にさせたくない」
「・・・・・うん・・」
アミからの絶縁宣言…
覚悟していたとはいえ
ショックは 想像以上に大きかった
とりあえず謝れたし
許してもらったから
もう…帰ろう……
「てっちゃん、まだ時間ある?」
「…え?…あ、あるけど」
「仁も俊も、向こうにいるから…
前の会社の人たちもいるし…
食べて行きなよ(*´꒳`*)」
やっぱり 優しいな…
お祝いの言葉は
受け取ってくれるだろうか…
「アミ…結婚、おめでとう(*´꒳`*)」
「ありがとう!」
「…良かったな!許してもらえて( *¯ ꒳¯*)」
アミの横でずっと
哲に睨みを利かせていた柾國が
余裕の笑みを浮かべると
「ついでに…お祝いの ハグしても…」
哲がふざけて言った
「(ヾノ・∀・`)ナイナイ!」
「お前、調子に乗るなよっ!
懲りてないな!
ダメに決まってんだろっ!」
*・゚・*:.。.*.。.:
〜柾國side〜
ビンタのひとつでも
食らわせてやればいいのに…
まぁ…俺のヨメは
こういう人だから…
"もう会わない…"
"幸せになると誓ったから…"
"不安にさせたくない"
嬉しかった
*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜
「お久しぶりです!」
謝罪が終わり
「よォ!哲!
お前…アミ達に何かしたの?(*`∀´*)ん?」
仁が哲の肩をポンポンと叩いて労う
「仁さん…( •̥-•̥ )」
「元カノの幸せそうな顔を見るのは
キツいですよねぇ〜?(∩¯▽¯∩)フフッ」
俊がちょっとだけ
イヤミなフォローした
「まぁ〜そうですね(;´∀`)…ァハハハ…」
苦笑いをする哲に
「イイ女は、たくさん居るわよ!
前向いて歩けば 必ず見つかる!
ほら目の前にいるじゃないσ(・ω・`)ホレホレ」
アキコ先輩が自分に指さす
「さては、アミに嫌われたな( ̄▽ ̄)ニヤリッ」
カナが不敵な笑みを浮かべる
「も、もしかして、色々知れ渡ってます?
ヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ」
「オンナの勘を
甘く見ない方がいいぞ?(ボソッ)」
仁が囁いた
『・・・やっぱり 哲さん かっこいい(″°″)、、』
少し離れたところで
1人、目を輝かせていた人物
*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜
「のんちゃん、今日もありがとう!(´▽`)」
「こんなに早く
アミの晴れ姿を見られるとはな!
マサ、アミのこと…よろしくな(;;)」
涙目の のんちゃんを見て
笑いながら泣いた
「どうせ、頻繁に
邪魔しに来るんでしょうね…(;¬_¬)」
「そりゃあ、兄として
妹の心配するのは当然だろう!( *¯ ꒳¯*)」
「いい加減、俺の目の前で
ハグとか止めてくださいよ!ヽ(`Д´)ノ」
「い〜な〜!望さん
アミさんとハグ出来てぇ〜( *¯ ³¯*)ムー」
「智さんまで、何言ってるんですか!」
「さとちん、人妻になったけど
今まで通りよろしくね!」
「なんか…"人妻"って響きに
興奮するΣ(///□///)」
「智、今日から
"人妻キラー"に転身だな(。-∀-)」
「
「のんちゃんは
どっちの味方なんだか…(´▽`*)アハハ」
*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜
二次会もお開きになり
私たちはタクシーに乗って
家に向かっていた…
はず…?
「あれ?家の方向と違うけど…」
「言ってなかったっけ?」
「え?何を?」
タクシーが停まったのは
あの最悪な お見合い会場の
ベローホテル
「ここに、部屋とってあるんだ…」
*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜
最上階の部屋…
間接照明が淡く
足元にまで及ぶ 大きな窓の下には
色とりどりの灯が街を飾り
車のテールランプが流れている
「凄っ…」
吸い込まれそうな景色に
よろめいた
「大丈夫か?」
バックハグで支えてくれる 愛しい人…
「まさくん、今日は お疲れ様!」
「アミも、おつかれさん…」
「このホテルから
始まったんだよな…俺たち」
「よりによって 大っ嫌いな上司が、
ホント、冗談じゃないって思った!」
「相当嫌がってたもんな…(´∀`)
まさか、アミをこんなに
好きになるなんて思わなかった」
「…私もだよ」
街の灯りを見下ろしながら
思い出話…
「ここまで来るのに
色んなこと、あったね〜」
「…そうだな」
付き合って、まもなく
朝帰りして喧嘩…
ひよ子とのことで
離れたことも 全部
私たちにとっては
必要な事だったんだよね
「俺を選んで 後悔してない?」
「…してないよ」
── 私には、幸せになる権利がある ──
── あなたと幸せになる自信がある──
向き合って 一言もの申す
「まっ…後悔させないように
頑張りたまえ、
「・・・何様だよ(´∀`*)ヶラヶラ」
「返事は?」
「はい…仰せのままに…( ゚∀゚)・∵ブハッ!!」
「さて!お風呂に入って寝よ!」
「え?」
「もうクタクタ…(๑˘ ³˘๑)」
「えっ?嘘だろ?」
「…今日もまた
寝かせてくれないんでしょ?」
「お!わかってるじゃん(o´罒`o)」
*・゚・*:.。.*.。.:
時には
つらくて泣きたくなることも
火花を散らして
ぶつかることもあるだろう
それも 全部楽しめるくらいの人生を
2人で歩んでいきたい
「まさくん、これからもよろしくね!」
「こちらこそ…」
誓いのキスの続き…しようか♡
- -- - - - - - ꒰ ♡おしまい♡ ꒱ - - - - - - -
最終話まで読んでくだり
本当にありがとうございました(*・ω・)*_ _)
本を読むことも、作文を書くのも
苦手だった私が
どれだけできるのか…
不安のままスタートさせた"もし俺…"
読み手の皆様の脳内で
映像化されましたでしょうか?
たくさんの方に見守られ最終話まで
書くことが出来ました!
重ねて御礼申し上げます<(_ _*)>
keco(Θ-Θ)
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