第35話

 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜


 

 食器を洗い終えて

 ソファーで寝てたのは

 ほんの一瞬



「お風呂上がったよ〜」



 声が聞こえて 薄目開けたら

 アミが近づいてきて

 ジーッと見つめられ

 起きるに起きられなくて



 一度触れてしまったら

 きっと、歯止めも きかないから


 だから、退院しても

 近づかないようにしていたのに



 寝顔を見られて

「かっこいい♡」なんて言われたら…



 理性も何も ぶっ飛ぶほど

 今、アミが愛しくて たまらない



 寝顔を覗き込むアミを

 抱きしめて



 アミを避けていた理由を

 正直に言う



「…ちょっとでも触れたら

 めちゃくちゃに抱きたくなるから」



 

 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 頭からシャワーに打たれる…



「もう…限界だな…」



 *・゚・*:.。.*.。.:



 風呂から上がると

 今度はアミが ソファーで電池切れ…



「よいしょ…」



 いわゆる、お姫様抱っこで

 ベッドへ運ぶ



 ギシッ…



 起こさないように寝かせたけれど


 少し開いている ふっくらとした唇に

 親指を滑らせたら

 スイッチが入ってしまった…


 柔らけぇ…


 塞いで舌を入れてみる




「…んっ…っぁ…」


 聴きたかった声



 角度を変えて 噛み付くように

 口の中でアミを誘ってみる



 堪えているのか…


 どんどん漏れてくる声


 我慢しないで

 聴かせて…



 アミはきっと 溶ける寸前


 唇を離したら


 頬を赤らめて

「まさくん…っ…はぁ…」


「苦しかった?」


「…大丈夫だよ…っ…」


「まだ 体 ツラいよな…

 やっぱ、やめとく…」


「……やだぁ」



 見下ろす俺に

 アミが両腕を広げ



「まさくん、来て…」



 あぁ…


「たくさん愛して⋯っ⋯」



 もっと…かせたい…



 俺は ゆっくりと

 その細い腕の中に とらわれる



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 負担にならないように

 触れる部分にも気を遣いながら



 …なんて、そんなの無理で



「痛かったら 言えよ…」


「…んあっ」


 我慢していた反動…

 汗ばんだ言葉を 吐き出しながら

 躰を絡ませていく



 熱を帯びた声の響き

 鼻をくすぐる芳香

 透きとおる肌

 溢れる甘い蜜

 滑らかな感触



 隅から隅まで

 五感を使って 堪能していく



 欲情のうねりに

 流されるまま

 ねじ込んでは 掻き回す


 何度果てたかなんて わからない



「まさくん⋯もっとぉ⋯⋯」



 求められるたびに

 全身の血をたぎらせて…

 アミへの想いを また解き放つ…



 尊いもの…

 それは全部

 彼女の中にあるようで



「⋯っはぁ⋯はぁ⋯」



 欲しい⋯


 全部欲しい⋯



 下半身が痺れるほど

 腰をくねらせて 愛し合った




 声が枯れるほどかせた

 濃密な夜



 アミが隣にいるだけで

 満たされる



 抱きしめたまま 朝まで眠った



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 朝日が射し込む部屋



 耳を すませば

 寝息が聴こえる


 目を 覚ませば

 腕の中で

 すやすや眠る アミがいる



 この光景は当たり前じゃない


 とても幸せなことなんだ



 心の声が 堰を切る


「結婚…しようか⋯」



 眠ってるアミの顔を眺めながら

 プロポーズ⋯


『⋯いや、ダメだな

 こういうのは

 ちゃんと起きてる時に⋯っ…』



「・・・ヴン!!!ゴホッ...ヴ...ゲホッゴホッゴホッ...」


「(*°∀°)・∴ブハッ!!w

 起きてたの?⋯ってか

 すごい声だな⋯」


「⋯声、出し過ぎちゃったみたい⋯

 フフフッ(´v`)」


「ガッサガサだ!((´▽`)アハハハ」


「…っていうか

 こういう事って

 相手が寝てる時に言うものなの?

(´ρ`*)ゴホンッ!! ンッ ンッ…」


「ヤリながらの方が良かった?」


「⋯な、何言ってんの!(/// ^///)」



 頬に張り付いた髪を避けてあげて

 温かい頬を両手で挟む



「結婚…するぞ!」


「・・・・・強制か!(*´艸`*)」


「返事、早く聞かせて…っ…」



 *・゚・*:.。.*.。.:



 "俺と付き合って⋯"と

 告白してくれた

 あの時と同じ


 近づいてくる貴方に腕を絡ませて

 唇を塞いで 無言の返事・・・




 ── あなたしかいないでしょ・・・

 私を幸せにできるのは・・・ ──



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 両家の実家へ

 改めて結婚することを伝える



「これで安心だな⋯(*-ω-)ウンウン」


柾國まさくにくん、アミをもらってくれて

 ありがとね!(´▽`*)」


「もらってくれて…って(>ㅿ<;;)」


「僕に 預けてくださって

 ありがとうございます!(*´罒`*)」



 *・゚・*:.。.*.。.:



「アミちゃん、不具合あっても

 返品は 受け付けないわよ(*´艸`*)」


「不具合って、なんだよ…(´∀`*)」


「アミさん、柾國のこと

 色々と鍛えてやってくれ(^∀^)ゲラゲラ」


「承知しました⋯ふふふ(*ˊ艸ˋ)♬*」



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 結婚式の準備は 着々と進む



 打ち合わせでは

 意見が合わないこともあったけど

 式までは あっという間で



 純白のウエディングドレス、

 プリンセスラインやAラインだと

 "俺との距離が遠くなる!"と却下され


 腕の傷が目立たないようにと

 袖のある スレンダーラインに決めた



 式場の入口まで

 お母さんに介助してもらい

 半泣きのお父さんと

 バージンロードを歩いた



 進む先には

 アクセントの黒が映える

 白のタキシードをまと

 嬉しそうな笑みを浮かべた

 まさくんがいる




 人前結婚式⋯


 親戚、大切な友人の前で

 永遠の愛を誓った



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 それぞれの、大切な友人たちが

 賑やかに祝福してくれた


 二次会の会場で

 友人 一人一人にお礼を言う



「今日は 来てくれてありがとう!」



「先輩、めちゃくちゃ綺麗でした( ; o ; )」

 少しウルウル気味のしゅん


「馬子にも衣装だな⋯。゚(゚ノ∀`゚)゚。アヒャヒャ

 怪我の方は大丈夫か?」

 相も変わらず心配してくれるじん


「私より先に

 結婚するとは!ヾ( ノ´ω`)ノジタバタ」


「よくぞ、ここまで

 漕ぎ着けた!( ゚∀゚)ポゥ!!」


「ねぇ、めでたいところで

( ゚∀゚)ポゥ!!…は、要らんでしょ?」


「アミ姐、おめでとう!(∩´∀`)∩」


てつさんは、来ないの?

「・_・ )(「・_・)"キョロキョロ」


 前の会社で仲良くしてくれた

 アキコ先輩、カナ、マスミ⋯

 チハル、ユカも駆けつけてくれた


「えっ⋯てっちゃん?⋯えーっと⋯(^∀^;)」


 最後に噛まれた日から

 会ってないし、連絡も取っていない


「哲が…アミに会えたら

 謝りたいって言っていて⋯

 一応、二次会の場所⋯教えたんだ…」


 仁が申し訳なさそうに話した



「そっか⋯…」



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 少し離れたところで

 のぞむさとし

 会話を聞いていた



「智⋯」


「はい?」



「仁さんと俊さんは、

 アミの親友って聞いたんだけど

 哲さんって誰なんだ?」



「一度 お会いしましたけど

 アミさんの知り合いみたいですよ!

 僕も詳しく分かりませんけどね⋯」



 *・゚・*:.。.*.。.:



 〜哲side〜



 教えてもらった

 二次会の会場⋯来てしまった


 仁さんから

 アミが、部長あの人と結婚すると聞いて

 複雑ではあったけど


 アミに最後に会ったあの日⋯

 日帰りも難しい出張先から

 アミに逢いに来た


 改めて 部長あの人は、

 心底 アミのことが好きなんだと

 見せつけられた


 

 どう頑張っても

 あの二人の間に

 割って入ることは出来ないと

 鉄槌を下された気がした


 俺は⋯

 あの卑怯な行動を恥じた


 本当に申し訳ないことをしたと

 思っている


 あの日のことを謝りたい一心で

 ここまで来たけれど

 会場に入る勇気もなく

 ウロウロしていると




「⋯入らないのか?」


 後ろから声が聞こえて振り返ると

 そこには 部長あの人が立っていた




 ----------♡----------



 ここまで読んでくださり

 本当にありがとうございますm(_ _)m

 いよいよ次回、最終話⋯⋯


 ↑↑↑↑↑↑

 ウエディングドレス、タキシードの

 イメージ写真、近況ノートの方へ

 アレしてます(*´꒳`*)

 良かったら覗いて見てください☆

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