第6話

 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 てつと食事に行った次の日…


 出社するや否や

 柾國まさくにはアミを

 会議室に呼び出した



「気が変わった…」


『な、何の?何の気が変わったのよ?!』


 壁ドンからの~

 近づいてくる部長おにの顔…


 そして耳元で


「アミは、俺の許嫁だ…

 そのことを、忘れるな……」



 バタンッ…


 そう言って出て行った……



「な、何…今の……」



 顔がみるみる火照っていくのがわかった…



 ありえない!!!!

 部長のこと、初めてかっこいいとか

 思っちゃった…

 いやぁぁぁ…(*ノД`*)・゚・。



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 火照りが治まるのを待ってから

 事務所に戻った


 まともに、部長の顔が見られない…



『ちょっと待って!

 許嫁解消じゃなくて?続行ってこと?

 無理でしょ、いや……

 絶対、おかしい…迷ってんの、私…?

(。>ㅿ<。)アリエナイ』



「アミ、大丈夫か?部長、何だって?」

 心配そうな顔で

 じんが声を掛けてくれた



「あ、大丈夫よ…心配しないで…

(;´∀`)…ァハハハ…ハハ…ハ…」



「あ、そうだ…アミ!!!!」


 仁と私の会話を遮るように

 部長から また声が掛かり

 手招きをするデスクに向かうと



「今晩、空けておけ…飯行くぞ(ボソッ)」



「('-' ).........。」

 ん?飯?


「……返事っ!!!!」



「はいっ!…っ…」


(꒪꒫꒪ )ガ-ン…

 いつもの癖って恐ろしい…

 反射的に返事してもうたぁ…



 この後、終業時間まで

 どうやって仕事をこなしたのか…

 あまり覚えていない…



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 仕事が終わり

 会社から少し離れたところで

 待ち合わせして

 お見合いの日に行った

 ハンバーガー店の前に着いた



「え?…また、ここですか?」



「この前、外で食べて美味しかったからな…

 あ、あと…会社から出たら敬語は やめろ!

 俺のことは、"部長"じゃなく

 "まさくん"と呼べ」



 …(・д・。)……はい?

 ま、ま、まさ…


 ちょっと早口に照れながら話す部長が

 可愛く見えた



「(*°∀°)・∴ブハッ!!w」



「わ、笑うな…(´^`*)」



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 夜の公園…街灯下のベンチに

 並んで座る



 毎日 怒られるから

 自然と部長を拒否っていたけれど

 お見合いと称したあの日から

 "柾國まさくに"という人物を

 少し知れて 素直に嬉しいと思った


ε(虫)ɞ〜 ブーン



「:( ; 'ㅂ';):ヒッ…

(((٩(๏Д⊙`)۶)))んぎゃーーーッッ!!」


「ど、どうした?」


「か、か、肩に む、虫っ…ぃーーー!

 と、取って…早く(」゚Д゚)」ギェェェェェェエエエエエ」


「動くなよ……取れた…」


「(。´-д-)ハァ-…

 ……ありがとうございました」


「敬語…」


「あ、ごめん…ありがとう」


「虫、嫌いなのか?」


「名前も漢字も物体も存在もダメ!」


「ははっ!相当だな…

 弱味ひとつ、知れた(´∀`)ふふっ」


「忘れてください…」


「あ、虫だ!!!!!」


「ヽ(;゚;Д;゚;; )ギャァァァ」


「(*ノ∀`)ノ゙))アヒャヒャ」


「部長…いや、まさくんって笑うんだね」


「俺も人間だ、笑う時だってある…」



 気がつくとお互い楽しく談笑していた



「そろそろ帰るか…」


「どこに?」


「え?アミの家だろ?」


「あ、そっか…」


「それとも、俺ん家に一緒に帰るか?ww」


「い、嫌だよ」


「ふふふっ…」


 ちょっとしたデート気分で

 楽しかった…



「あ、そうだ…明日の晩も空けておいて」


「明日?」


「TS商事の打ち合わせに同行してもらう」


 .........( '-' )


「えーーーーッ!!!!!(゚ロ゚;ノ)ノ」


「何だよ!俺と一緒じゃ嫌なのか?!(*`Д´)」


「あ、いや…そうじゃなくて……」


 取引先のTS商事…

 そう…てつの縁談話を教えてくれた

 ゆうさんがいるところ…


 優さんから告白された日以来…

 会っていなかった

 もちろん返事は "ごめんなさい"…



 明日は憂鬱な日になりそうだ…



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 翌日


 朝、事務所へ行くと

 部長から声を掛けられた


「今晩の打ち合わせだけど

 社長から 哲も同行させるように

 言われたから 資料渡しておいて」



( '-' )………

 えー(๑¯ㅁ¯๑)


 …許嫁まさくに元彼てつ同伴で

 仕事って......( ˙꒳​˙ )


 日頃の行いが悪いのかな(´⌒`。)グスン…




 資料をもって、哲のところへ

「今晩の打ち合わせ用資料です」


「敬語なんか使わなくていいのに〜( -∀-)」


「会社なので…(´ρ`*)コホン

 資料、目を通しておいてください」

 スタスタ(((((*´・ω・)



「TS商事…優さんのいるところか…」

 哲は つぶやいた



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 その日の夜…


 高級ホテルのBAR

 打ち合わせというよりは

 接待を受ける感じ…


 色白でこちらもイケメン

 爽やかな笑顔で挨拶してきたゆう

「今日はよろしくお願いします!」


 部長も笑顔で返す

「こちらこそ!」


「まさか、哲さんにも会えるなんて!!!」

 部長の隣にいる哲を見て言った


「今、研修でこちらの会社に

 お世話になってるんです!

 久しぶりに優さんにお会いできて

 僕も嬉しいです」


 何か企んだ顔で互いに挨拶を交わした



 そして、優はアミの前へ…

 はにかんだ顔で


「お久しぶりです…アミさん…」


「お久しぶりです…」



 そして優は、哲とアミを交互に見て

 嫌味ったらしく

「わぁ〜凄いですね、

 もしかして"運命の再会"ってやつですか?」



 哲もお返しに

「やっぱり"赤い糸"ってあるんですね〜!

 あ!そうだ 優さん!

 僕たち…ヨリを戻しますから」



「え?(·▽·)···」

 突拍子もない発言に

 アミは一瞬固まった

 …聞いてませんよ、そんな話



「いいんじゃないですか?

 僕は告白して玉砕してますから

 好きにしてくださいよ」



 爆弾発言…(´°ω°)チーン

 これで、哲が元カレだということと

 優に告白されたことが同時に

 柾國にバレた

 ヨリなんて戻すも何も…


 そう思いながら、柾國をチラ見…


 けれど まさくに

 表情は至って普通…

「そろそろ仕事の話、進めましょうか」



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 私以外の3人は

 商談を進めている…



 私は…というと…


「めっちゃ美味しい、このシャンパン♡」

 蚊帳の外…何もすることがなく…

 喉を鳴らし 目の前のお酒を飲んでいた



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 ほっこり 体が温かくなり

 ニヤニヤしながら眠気と戦う私…

(꒪ˊ꒳ˋ꒪)ヘヘッ



「それでは よろしくお願いします」


「はい、承知しました!

 今日は ありがとうございました」



 あ…終わったのねぇ…((( *´꒳`* )))ポワワーン



「アミ、帰るよ!」


「かえろぅ〜!…(*´꒳`*)ノ」


「アミは俺が送っていきます」


「…そうか。じゃあ、お先」



 こんな会話をしていたなんて露知らず

 私はタクシーに乗り込んだ





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る