9-6

S.A.「明日は、どうするつもり?」


丼「街を見て歩きたいでありんす」


S.A.「またぁ?」と呆れた感じで言った後、しばらく考えて言った。


S.A.「私、留守番してよっかな~」


灰かぶり「私達と一緒じゃダメですか?」


S.A.「シンデレラちゃんとはいいけど…他の奴とはねぇ~」と言いながら丼、雀、こおろぎ、Rを一通り見る。


こおろぎ「じゃあ、目立たない格好で行きましょう!」


S.A.「どうしたって、目立つに決まってんじゃない!」


ボワーン


という音とともに、こおろぎが普通のバッタに変身した。


丼「そうでありんすね」


雀「そやな」


と言うが早いか、丼は普通のネコのサイズに、雀は普通のスズメのサイズになった。


灰かぶり「これなら大丈夫ですよね!?」


S.A.「そうね~…」と返事をしながらも、『小さくなれるなんて聞いてないわよ』と心の中で呟くS.A.。


R「では、私達も…」


ボワーン


この音の後、Rと灰かぶりも普通のネコのようになった。


S.A.「でも、これじゃあ、誰が街を案内するのよ?」


雀がS.A.の肩に留まって耳打ちした。


雀「わいが、ここで耳打ちしてやるがな。踏まれないように、こおろぎも反対の肩に乗せてやった方がええで。そいで、シンデレラは両手で抱いて…あとの2匹は地べた歩かしときゃええ」


S.A.「わかった」


丼、R「へっくしょん!」


丼「雀、何か言ったでありんすか?」


雀「いいや。何も言うてへんで!」


第10話に続く。


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