10-6

その夜


雀「どや、ここからの眺め最高やろ」


S.A.「そうね」


灰かぶり「わぁ、きれい」


丼「本当にそうでありんすね」


雀「(無言のこおろぎとRに向かって、)お前らも何か言えや」


こおろぎ「いえ、『この景色を見て一句』と思ったのですが…美しさに見とれてしまって何も出てきません」


R「でR」


雀「(Rに向かって)やっぱ、お前は黙っててええわ」


その後、1人と5匹は通天閣を後にした。


通天閣からの景色にしばし感動した余韻に浸っていた一行。


突然、丼が話の口火を切った。


丼「ところで、明日はどうするでありんす?」


S.A.「そうね…」


丼「また、美味しい物を食べたいでありんす」


雀「お前、また、大食いする気か?…わいが破産してまうわ」


S.A.「じゃあ、どうする気よ?」


こおろぎ「何か別の計画があるとか…」


雀「まぁな」


S.A.「何よ、その目。何か良くない事を企んでるんじゃないでしょうね?」


雀「なぁに、明日になればわかるがな。明日になればな…」


第11話に続く

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