8-2

翌朝、S.A.の家


S.A.「(あくびをしながら)おはよう」


灰かぶり「おはようございます」


S.A.「もう、起きてたの?早いわねぇ」


灰かぶり「早起きは慣れてますから」


トントン(ドアがノックされた)。


S.A.「はい」と言いながらドアを開ける。


R「おはようございますでR。うちの姫様は、もう起きていらっしゃいますでしょうか?」


S.A.「私なんかより早く起きてたわよ」


R「そうですかでR。良かったでR。私は昨夜ひどい目に合ったのでR」


灰かぶり「どうかしたの?」


S.A.も、Rの方を見た。


R「昨夜、丼と一緒に寝たのでR。そこが実にひどい所だったのでR」


S.A.「(心の中で)そりゃ、そうでしょうよ」


その直後、ド~ンと地響きがする。


S.A.「噂をすれば何とやら…」


丼「おはようございますでありんす。皆さん早いんでありんすね」


雀「何や、みんなもう揃っとんのかいな!」


こおろぎ「おはようございます。皆様お揃いでしたか?」


S.A.「フーッ(と溜め息をつく)。噂をしなくてもあんた達って、あっという間に揃っちゃうのよね。朝もまだ早いっていうのに……」


S.A.は、疲れたと言わんばかりにガクッとうなだれる。


R「ところで、今日の予定は…どうするつもりなのでR?」


丼「そうでありんすね?……(少し考えて)この街の観光なんてどうでありんすか?」


灰かぶり「私も出来たらそうしたいと思っていました」


雀「俺もそれがええんとちゃうかと思うとったとこや」


S.A.「また、こんなのぞろぞろと連れて街中(まちなか)を歩かなきゃいけないの?」とボソッと呟く。


こおろぎ「ところで、シンデレラさんのお城では騒ぎになったりしてはいらっしゃらないんでしょうか?」


雀「大丈夫や。こいつの夫は2ヵ月程、外国へ旅行中っちゅう話や」


R「それでは出掛けるのでR。姫様、宜しいですか?でR」


灰「はい」


丼「じゃあ、皆でしゅっぱ~つ、でありんす」

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